長谷川久蔵(1568-1593)《大原御幸図屏風》安土桃山時代 16世紀
東京国立博物館蔵
今日の一枚のアート。
長谷川久蔵は、安土桃山時代の有名画家、長谷川等伯の息子さんですね。
将来を嘱望された画家でしたが、父に先立ちわずか26歳で亡くなってしまいました。
一説には、長谷川等伯のライバルである狩野派が、その才能を恐れて毒殺したという話もあるほどの能力の持ち主でした。
若くして亡くなってしまったので、本人の絵と特定できるものはとても少ないらしいです。
智積院の襖絵は何度も見たことがありますが、それ以外の作品を初めて見ました。
●《大原御幸図屏風》
平家物語の有名な場面を描いています。
壇ノ浦で平家が滅亡した後、平清盛の娘で、安徳天皇の母の建礼門院は大原の里に世を捨てて、平家一門の菩提を弔って住んでいました。
後白河法皇が、そこへお忍びで訪れる場面を描いています
▼部分
▼部分
法皇が建礼門院を訪れるところ。
▼部分
繊細な風景描写が、建礼門院の心情を写しているようですね。
美しい、儚げな風景が、建礼門院の心を表しているのですね。
この秋に、東京国立博物館の常設展に飾られていました。
「やまと絵展」の関連での展示でしょうか?
今度の3日(日)で「やまと絵展」は終わってしまいますけれどもね。
もう展示は終わってしまってますが、長谷川久蔵の作品を見られてよかったです。
最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。
■サントリー美術館での智積院の展覧会の記事です
よかったら読んで見てください。