ジャン=マルク・ナティエ 《マリー=アンリエット・ベルトロ・ド・ブレヌフ夫人の肖像》 @西美 | akki-artのブログ

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ジャン=マルク・ナティエ 《マリー・アンリエット・ベルトロ・ド・ブレヌフ夫人の肖像》

 

 

今日の一枚のアート(←勝手に名付けた)は、上野の国立西洋美術館の看板娘、というか美人ママさんの一人。

 

 

ナティエの《マリー・アンリエット・ベルトロ・ド・ブレヌフ夫人の肖像》です。

 

 

 

 

 

■作品紹介

 

●《マリー・アンリエット・ベルトロ・ド・ブレヌフ夫人の肖像》1739年

 

▼部分

 

ナティエの肖像画

 

 

 

本当に常設展に、よく展示してある作品です。そしてよく見惚れる作品。

 

 

 

 

■ジャン=マルク・ナティエ(1685ー1766)

 

ロココ時代の全盛期。ポンパドール夫人を寵愛した、ルイ15世の宮廷画家のナティエ。

 

 

歴史画家としてスタートしますが、フランスのルネサンス期のフォンテンブロー派を参考にして、モデルをギリシア神話の女神の姿に見立て「神話の肖像画」を描きます。そして人気作家になって行きます。

 

 

 

●全体図

 

ナティエの肖像画

 

 

この作品は泉の妖精をモチーフにしているそうです。

 

 

白い綺麗な肌を強調するために、胸元を広げたドレスを身につけ、真珠のベルトや緑の上着等でゴージャスさと清楚さを両方表している様ですね。

 

 

柔らかな衣類の襞のリズム感や、右手と左手の劇中人物のような優雅なポーズは、この夫人の艶やかな身のこなしと、優しい人柄を自然と表していますね。

 

 

 

モデルの実際の姿と、理想の美をどう釣り合わせるかって難しいでしょうね。

 

 

でも、こんな風に描かれたら、私も描いて欲しいと思うと思います。

 

 

上野の西洋美術館の常設展によく飾ってありますので、よかったら目に止めてください。

 

 

こんな人と、実際に会って話をしてみたいと思う絵です。

 

 

最後までおつきあいいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

参考資料

『国立西洋美術館 名画の見かた』渡辺晋輔・陳岡めぐみ 2020年 集英社

『西洋絵画作品名辞典』黒江光彦監修 1996年 三省堂

『国立西洋美術館の名作』岡崎素子 国立西洋美術館・村上博哉監修 2019年 独立行政法人国立美術館