ワールド・クラスルーム 展
現代アートの国語・算数・理科・社会。
行ってきました。
場所は六本木の森美術館。
会期は9月24日(日)までです。
アートを学校の科目の切り口で展開しています。
実際には森美術館所蔵品も銘品、および新作展。でも作品の切り口や成り立ちなどを教えてもらうとなるほどと思うことも多い展覧会です。
●会場入り口
50組を超えるアーティストの展示がされています。
ほとんどの作品が撮影可能です。
今回は日本人作家さんで、気になった作品を紹介したいと思います。
■作品紹介
●米田智子 《マーラーの眼鏡 ー交響曲(未完成)第10番の楽譜を見る》
「見えるものと見えないもののあいだ」シリーズ
1965年兵庫県生まれ、現在ロンドン在住。
▲部分
有名人の実際に使用していた眼鏡とそれを通じて、その本人の関係する資料を撮影したもの。
この作品は巨匠マーラーの実際のめがねを通じてみた景色が再現されています。
●風間サチコ 《獄門核分裂235》
1972年東京生まれ、現在同地在住。
2011年福島第一原発事故を受けて作られた作品です。
空にはキノコ雲。よく見ると左には国会議事堂、右には桜田門にあった昔の警視庁本部庁舎。
罪という文字が印象的ですね。
●畠山直哉 《陸前高田/ 2013年10月20日気仙沼愛宕山》
「陸前高田シリーズ」
1958年岩手県生まれ、東京在住。
東日本大震災に基づく作品。
開発の流れの中の風景、何かとてももの悲しさがあるのは何故なのだろうと思います。
●青山 悟 《Glitter Pieces #21》
1973年東京生まれ、現在同地在住
刺繍による作品。数針ごとに糸を変えて陰影を表現。とても時間がかかることが想像されますよね。
●田村友一郎 《見えざる手》
1977年富山県生まれ、京都府在住
1985年のプラザ合意の会議に参加した米英仏独日の大蔵大臣の顔を人形浄瑠璃風に作ったもの。この顔は瀬戸や常滑などで作られた海外で人気のノベルティ風だそうですが、これが円高によって衰退に追い込まれました。それがこのプラザ合意が始まりで、世界経済の一つの曲がり角になったという仮説に基づくもの。
●片山真妃 展示風景
1982年東京生まれ、同地在住。
抽象絵画を描き続けていた方です。
作品ごとに数式やカラーチャートをもとに作品を作り始めるらしいです。ただそれに従うのではなく、逸脱するところがあり、それがとても意味があると思っているとのこと。
僕はとても好きな作品ですね。
●笹本晃 《ドー・ナッツ・ダイアグラム》
ビデオ作品
1980年神奈川県生まれ、ニューヨーク在住。
この人のインスタレーションは本当に面白い。何かが違うんですが、、、
それはよくわからないんですけれども。
●瀬戸桃子 《プラネット Σ》
ビデオ作品
1980年東京生まれ、パリ在住。
地球の歴史を切り取った作品。
非常に簡単にいうと、地上に満ちた昆虫が、火山噴火によっての気候変化によって、火にまみれて地上に落ちるというストーリー。
●宮永愛子 展示風景
1974年京都府生まれ、同地在住。
ナフタリンで作られたたくさんの靴があります。
その靴は六本木ヒルズやその近くで働いている人の靴をもと作られています。
●梅津庸一 《黄昏の街》
1982年山形県生まれ、神奈川県と滋賀県在住。
この作家さんはパワフルですよね。自分のキャラクターもそういう方なのでしょうね。
多方面な分野で活躍されています。
●田島美加 《アール・ダムーブルモン(アラベケ)》
1975年生まれ、ロサンゼルス生まれ、ニューヨーク在住
顔料が光を蓄積性があるものを使用。
そのため、光が当たると綺麗に輝くが、光が落ちると色を失っていくのですね。
●ヤン・へギュ 展示風景
1971年ソウル生まれ、ベルリンならびに同地在住。
たくさんの作家さんが出品。
他にも有名作家の作品も多数。
ヨーゼフ・ボイス。森村泰昌。宮島達男。リー・ウファン。奈良美智。杉本博司なども。
他の方や、それらの方の作品もいつか機会があれば。
長い投稿になりましたが、最後までおつきあいいただきありがとうございました。