福田平八郎 《雨》 1953年 東京国立近代美術館蔵
(←今日の一枚のアート、勝手に名付けた)
福田平八郎の代表作の一つ(勝手に思っています)、《雨》が近代美術館の常設展にありました。。
●《雨》1953年
作家のアトリエが2階にあって、そこから眺めた景色だそうです。
■福田平八郎(1892ー1974)とは
1892年、大分県生まれです。
京都市立美術学校で学び、第一回帝展に入選。
モノの本質を捉えて、その本質を絵画化するという作風ではないでしょうか?
京都画壇に身を置き、官展を中心に活躍した作家さんです。日本画の枠を飛び越えて六潮会という団体にも参加。のちに文化勲章を受賞することにもなります。
個人的にとても好きな画家です。伸びやかでとても自由な感じがステキだと思うんですね。何かに捉われたり、屈託さがない感じが画面から伝わってきます。おそらく福田平八郎という個人の人生でも、不幸なことがあまりない方だったと想像します。
●部分
屋根の瓦に落ちた雨が、乾いていく時間の描写。
新しいですよね。
瓦の幾何学的な線に雨の落ちて色が変わっていく、瓦の質感の描写がとても美しいと思います。
●部分
瓦の線の描き方も、一つ一つ見ると微妙に変えていて、それが不自然さが画面から全く感じられない理由の一つなんでしょうね。
この絵にずっと魅入ってしまいました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。