森村泰昌 《Brothes (A Late Autumn Prayer) 》@東京・竹橋 国立近代美術館
こんにちは、僕のブログに訪れてくれてありがとうございます。
ロシアによるウクライナ侵攻が始まってもう随分とたちますよね、
ニュースを見ていると、心がいたたまれなくなります。
そんな中、この夏この作品を見ました。場所は東京の京橋、東京国立近代美術館の常設展です。
●森村泰昌 《Brothers (A Late Autumn Prayer)》
フランスの画家、ミレーの《晩鐘》を元に、森村自身が登場人物に扮した作品。
ミレーの《晩鐘》は農作業が終わり、夕方の鐘が鳴る中、1日の無事を祈る、農民の姿を描いた名作。
森村がこの絵を描いたのは、約30年前。20世紀の終わり、湾岸戦争の頃。
1組の男女がピストルを持って、お互いに銃口を向け合って立っています。
後ろには大きな原子爆弾のキノコ雲が。
この二人はお互いのことを憎んではいないし、嫌いでもいない。
さらに二人ともお互いを思う、祈りのポーズまでしています。
なのに、ピストルを持って向かい合って立っている。
自分の意思とは別に、まるでそうしなければならないかのように。
作者は「なぜ人は戦わなければならないか?」「なぜ傷つけ合うのか?」「なぜ憎み合うのか?」を問いかけていますね。
そのため過去には原子爆弾まで使用したことのある人類。
人って悲しいモノですね。