ホントは「白い牛のバラッド」を観たかったのだけど、(我ながら自分らしいチョイス)
参加予定の「映画を観て語る会」のお題が、「余命10年」だったので、白い牛は後回しにして、「10年」を観ることになった。
矢印が「余命10年」、その他.の映画のタイトルの下についていて、行列ができている。
女性ばかり。
さすが、メロドラマ、ラブストーリー、だけある、とひとりごちながら、
列を進んでいくと、いきなり赤い女の人マークが頭上に浮かぶ??
うん?
それでも諦めず、
この列は「余命10年」ですか?と前の女性に聞いたら、「お手洗いですよ。」とアホを眺めるような、気の毒そうな顔で教えてくれた。
また、やっちまった。こんなことを繰り返しながら、私の余命は終わるのか、、。
映画は、監督力、撮影力、照明力、俳優力、つまり、やっぱり、その全てを作品にまとめ上げる監督力!が素晴らしい。
日常の背後に死を感じると、
こんなにも情景が美しく見えるのか、と、まず、そこから感動した。
映画の始まりから、桜の美しさに目を奪われる。
桜は花びらが薄くて、カメラを通すと、花びらが重なり影になり、グレーに霞んだりするものだが、
ここでは、桜の色が、生命の息づかい、儚さ、全てを映して心躍り、舞い上がる。
命の象徴として、四季の生活の情景の筆頭に見事に描かれていた。
和人(役名)が、素敵で、
綺麗な男の人は、心も綺麗、体も綺麗、と、素人みたいに胸キュンしつつ、あまりに癖のない素直な演技に泣いてしまう。
隣の席の女子も、キャラメルコーン食べながら、泣いていた、、。
劇場の全員が泣いていたと思う。