緑の季節家の中で、フランソワーズの症状に一喜一憂している日々だが、気が付けば、緑の樹々は初夏の日差しに輝き、ふっくらと重たい枝の間に涼しい風が吹き渡る。外では世界的な疫病に気は沈み、中ではフランソワーズの変調に心は乱れる。この重たい状況をどう受け取れば良いのか、、。胸は塞ぐが、とことん付き合えるということは、宿命かもしれない。フランソワーズは、テンカンが激しかったので、くたびれきって寝ている。寝顔が、なぜかいつもより平和に見えて救われる。