東風吹かば
匂い起こせよ 梅の花
主人なきとて 春な忘れそ
去年も梅の季節に、菅原道真のこの句を書いたのだっけ。
権勢を奮った主人は、反対派閥によって京の都から九州太宰府に流され、そのまま、帰らぬ人となった。
この句は都を離れる間際に書かれた。
国破れて山河あり。
人破れて花咲きぬ。
、、と重ねて感じる。
静寂を与えてくれる冬の冷たさの中、
ポチポチと蕾を付け出した梅の木であるが、27歳で亡くなることになる青年高杉晋作もこよなく愛したとか、、。
梅の木を何に例えようか、、
梅の蕾に何を見ようか、、
流氷に当たる一筋の光のようなもの、、
諸行無常を知りつつ、
先に向い進んでいく命のほとばしりのようなもの
、、かと思う。