読書 | アキグミ

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秋吉久美子オフィシャルブログ

そろそろ 秋の夜長なのかしら。
もう、かなかなゼミの声も聞こえない。
代わりにいつの間にか、鈴虫の声を聞く夜半と相成りました。
「敗北を抱きしめて」読んでいるが、読んでも読んでも、まだ終わらない。
膨大なデータ、膨大な事実、敗北が浮かび上がらせる人間の姿、、ティーン エイジャーの頃に読んだ戦後文学を、もう一度、しかと読みたくなった。
特に坂口安吾の「堕落論」
なんというか、、時事性を捉えている目が、
しっかりしてるというか、
逃げてないというか、、
(ごめんね、太宰治.。ハンサムだし、わかりやすいし、好きだった、、、
あ、それにユーモアセンス抜群!)

「敗北を抱きしめて」基盤に、日本戦後文学に入るというのは、なかなか、ありだと思う。

敗北がもたらしたもの、、。
私たち日本人は、幻影を見て、幻影を失い、途方に暮れながら、何を選びとってきたのだろう、、と、
大人の私は、自問自答する。
父や母の青春もそこにあったはずだ。
反抗期なんてやめて、もっとちゃんと語り合えていればと、今更悔いてしまう。
子供だったのだなぁ、、。

それにしても、涼やかな風を感じ、大きく息をして、じっくり本を読める季節になった。