月に吠える | アキグミ

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秋吉久美子オフィシャルブログ

夜になるとシンシンと冷える。底冷えする。その分、昨日も今日も三日月が刃先のように白く光る。レモンを割ったように黄色く光る。美しい。
わさわさと忙しい数日間だった。

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北九州の「昭和館」と言う名画座の77周年に招かれて、オールナイトイベントの幕開けに私の出演した「異人たちとの夏」
をかけて頂いた。
お客さんたちは、ほぼ同世代の方達だったので、旧友にあったように打ち解けてお話ができた。
くつろぎすぎ?、だったかも?

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その後、小倉の田舎庵にて、鰻とワインの食事会?!

「書」カッコいい!

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古酒の、ような?紹興酒のような不思議なワインとうなぎ。
ひつまぶし最高だった。おおっ!
なんとありがたい!味の愛情!

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そして、その後、
エミちゃんのワインバーへ。
そこで初めてレパードゲッコウと会う。
テアン?ちゃん、どっかの言葉で太陽だって。こりゃまた、初めての名前。

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こいつだ!
可愛い!「未知との遭遇」

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テアンちゃん。。

そして、東京では、、
茹でてシチューに飾ろうと思って、冷蔵庫の中に忘れていたブロッコリーを見つけ、ヒョイとスムージーに入れ、
これで疲れも取れるだろうと飲んだら、、
なんと10分後食あたりに!!
恒例の季節の変わり目の病気になってしまった。
シンガポールの屋台の焼きそば。
バリの食堂の焼きそば。
ラジャスタンのマトンカレー。
カトマンズ  魚の唐揚げ!
懲りもせず、次から次へと食あたり、
胃痙攣、腸痙攣、、。
ホテルで呻き、病院へ行き、入院もあった。なあと、思い出しながら、苦しんだ数日間。
毎日気持ち悪かった。お菓子氏しか食べられない。九十九せんぺい!オイシイ。
そんな中、
芝浦で打ち合わせ、佐藤優さんの勉強会、太平記を読む。
丸ビル「お茶の京都」とイベント参加。
なぜか、舞妓ちゃんの舞を見つつ、その真っ白の白粉の瞳の奥に、川端康成の「眠れる美女」の心情がフラッシュバックする。

或いは、勤皇の志士たちの、或いは新撰組の、、維新の京都のお茶屋が蜃気楼のように浮かんでくる。

空腹とは空想だ!

そして、、
苦しみの果て、無我の境地の中で、
今日、私は人生で初めての気づきがあった。

カラスはカアカアとは、鳴かない。
カラスはあぁあぁと話している。
こっちのカラスが、「あーあーあー」と、3回繰り返すと、あっちのカラスが、「あー」と返す。
「あーあーあー」
「あー」
「あーあーあー」
「あー」
それが何回か繰り返された後、
あっちのカラスが「あー、ぐるぐる」と喉を鳴らし、
こっちのカラスがまた「あーあぁあぁ」と、呼んでも、
あっちのカラスは居なくなってしまった。あの「あー」はじゃあね。
「ぐるぐる」は、バイバイということだったのか、、。

秋だから、詩人になってしまった。

萩原朔太郎は、猫の鳴き方について、
おぎゃあと、言ってた気がする。
高校生の時読んで、衝撃的だったなぁ、
「月に吠える」