大学入試英作文実践講義/富岡 龍明
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『英作文実践講義』、富岡龍明著、研究社


この本はとても勉強になります。英作文の本ですが、文法について知らなかったなあ、という事柄にたびたび遭遇します。


上掲書p34-35のテーマは「~から・・・まで」ですが、


著者は、日本語には「~から」といういいかたがよく出てくること、そして日本人はそれを英訳するとき、from A to Bを使いすぎることを指摘しています。


次は34ページの下の方に書いてあることで、「へ~」と勉強になりました。


「from A to Bは副詞句だから動詞句とともに使われるのが一般的」


とのことでした。


著者は次のような例文を示しています。


I worked from morning to night.(同上書p34)


He read the book from page 10 to page 70.(同上書p35)


最初のfrom morning to nightはI workedという動詞句を副詞的に説明を加えていますよね。


次のfrom page 10 to page 70も He readという動詞句を副詞的に説明を加えていると思います。


こんな感じでfrom A to Bを自然に使えるのは、それが動詞句と一緒に使われたときなんだ、と著者は言ってます。


で、この項目の英作文のお題なんですが、その一部を抜粋しますと、「・・・・は若者から老人まで幅広い読者層に読まれている」という和文なんですが、


問題はこの「若者から老人まで」をどう英訳するか、とうことでしょうか。


私は、なんにも考えないで、from the young to the oldなんてやったら、これは不自然だということだそうです。


上掲書p35の説明を引用します。

「『若者から老人まで』は直接には『読者層』という名詞にかかるのでfrom~to~は自然な用法とはいえない」


私の勝手な印象ですが、結局、from A to Bというのは、動作や行為の始点(起点)と終点(着点)を表すのに使うのが自然で、「名詞の表す範囲」を単純にカヴァーしようとすると不自然になるのかな~とか思いました。


けど、どーなんだろう。。。。