大阪ラバー 追憶の恋<第2話 デート>

 

 

(前回のあらすじ)

婚活パーティで出会った2人、彼女から声をかけられ連絡先を渡される

彼女のあまりの綺麗さに俺のテンションは最高潮・・・その夜は興奮して眠れなかった・・・

 

大阪ラバー 追憶の恋<第1話 出会い>

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-翌日-

彼女とメールでのやりとりが始まった

自分たちの紹介から、好きな食べ物、趣味など

そんなたわいもない話を来る日も来る日も続けた

 

彼女からくる返事は常にポジティブで、いつも笑えた

「今日も格好いいんやろうな~」

「うん、やっぱり素敵やで」

色んな褒め言葉を日々俺に投げてくれる

口では「そんなことないよ」と言いながらも、心は踊っていた

でも、その反面本当のところはどう思っているんだろうかと彼女の言葉を素直に受け止められない自分もいた

 

 

何日もメールでやりとりをしたある日はじめて二人でデートをした

大阪の駅地下にある有名なフレンチに彼女を連れ出した

少し古い内装の店だが味は確かだった

一度仕事の接待で来た事のあるお店だったけど、

隣に彼女が座っているだけで、ただのレストランがまるで王宮のパーティ会場にでもいるような気分にさせてくれた

彼女の横顔をチラ見して「あ〜可愛い」と心底思った

「美味しい」と彼女は笑顔で言う

「そうやろ、美味しいんよここ 口に合って良かった」

 

帰りの電車の中でもずっと喋っていた

彼女は目が合うと「あんまり見んとって」と目線を外して照れた

それがめちゃめちゃ可愛くて、会話が途切れる度に彼女の方を見ていた

彼女は「見んとって もう」と段々怒り口調になっていた

彼女は綺麗な見た目とは裏腹に無邪気で照れ屋で本当に可愛かった

その言葉、そのしぐさ、彼女の全てが俺を幸せな気持ちにしてくれる

彼女と出会えて本当に良かったと思った

 

彼女の最寄りの駅で「じゃあね、ありがとう」と言って別れた

本当は返したくないけど、でもその日は潔くさよならをした

 

家に帰ってからも彼女の事が頭から離れなかった

楽しかった分だけ、ネガティブな思考が襲い掛かる・・・昔からそうだ

彼女の目に映る俺が、本当はどう見えているのかはわからないけれど、

俺は恋愛経験も豊富ではなく正直彼女ほどの女性をエスコート出来るに値しないと思っている

高級外車を乗り回し、週末は高層ホテルの最上階でも予約して誘うくらいの男でないと彼女は満足しないんだろうな、と勝手にそんなことを思って弱気になっていた。

 

それでも2回目のデートも無事に迎えられた

大阪で一番有名なショッピングモールに彼女を連れ出した

正直行ったことがない場所でかなり背伸びをしていた

彼女はいつも以上に綺麗だった

緊張しながら並んで歩く、すれ違う男たちが次々と彼女の顔を覗き込む。

振り返って見続けている男もいた

それに気付いた俺は変な優越感に浸っていた

(お前らがそこまでして見たい彼女は俺とデートの真っ最中!へへ)

俺は楽しくなり彼女にもそれを伝えた

彼女は「いやいや誰も見てないよ」とクスクス笑った

おかしな人だなとでも思われてしまったかな

 

そのデートの後も何度かやりとりをしたような気がするけど

段々と俺の話しの引出しも無くなり、会話が盛り上がらなくなっていった・・・

メールの返信の頻度もみるみるなくなっていき、

それから程なくして彼女との連絡は・・・途絶えた

 

つづく