注意:櫻葉小説です。



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父さんと話し合ったこと。

そしてそのあと父さんだけが翔を待つことを応援してくれてたこと。

今、現在の親子関係。

ぜんぶ翔に話したら、翔はめちゃくちゃ喜んでくれた。




「マジかよ雅紀っー!
すげぇよ!!!ホントすげぇーーー!
良かったな!!!
頑張ったな!!!
ホント良かったなぁ〜〜〜〜っ
天国のお母さんも喜んでるだろうなぁー!ホント良かった!!!嬉しいな!良かったなぁーーーっ」



「ふふふ」




何度も何度も翔は『良かった』と言って喜んでくれる。

翔の顔がデレデレに垂れてて

『ぁあ…この顔が、ずっと見たかったんだ』って
思いながら俺も一緒に笑った。





そうしてそれから
翔に話したかった2ヶ月のことをたくさんたくさん話した。

翔が
「潤のこと、許してやって?」

と言うので
「もちろん」って答えると翔は安心したように笑った。

青ちゃんも俺に話をしてくれたんだ、っていうと、
「青も、本当はいいヤツなんだ」
って嬉しそうに言った。





翔とたくさん話せるこの時間が幸せで……
贅沢で……

時間が止まればいいのに、とマジで思う。





そして
俺はテーブルの上に
例の桜と葉のガーゼを出した。




「カフェに行くことを潤さんに禁じられた後……俺の支えだったのは、これなんだ。」




お風呂の夢の話を翔にしようと思って
ガーゼを出した。
そうしたら翔は思わぬ反応を示した。






「えっ……!」





翔は目を大きく見開いて一瞬固まったかと思いきや

そのガーゼを

バッ!

と手に取った。






そうして

桜の絵柄を確認してた。






「翔……?」






そして

桜に寄り添うようにくっついてる一枚の葉を見つけると

そこを大事そうに手でなぞった。







そうして

翔は突然……

ガーゼを抱きかかえて

頭をテーブルにつけた。






「え…?…翔……?」



「………」




「翔……????」



「………」




「どうしたんだよ?翔?」


「………」






頭を下げてるから表情はわからない。

だけど

少しだけ震えてる………。







「翔……?泣いてる……?」



「………」







翔が泣くなんて………!




今まで心では泣いてるんだろうな……と思った時はあったけど
実際は一度も見たことなかった。

きっと人前で涙を流したりしない人なのかも?と思ってた。







俺は心配になって
また翔に話しかける。





「翔………?ねぇ…、大丈夫?」





どこか痛むの?

それともガーゼが思い出のガーゼに似てるから???







「………やっぱり……、……、だった






「え……?なに?」







「しゅ、んが………っ」



「春くんが……?」





「しゅんっ……っ!……しゅんっ!!!」



「春くんが……?どうしたの…?
翔…???」









「春が俺の生命を、……助けたんだ」







え……?


なにそれ………?


どういうこと………???