注意:櫻葉小説です。



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「ご…っ…ごめん俺っ…抱きついたりなんかして///」



翔に頭を撫でられ
心臓が激しく波打つ事に耐えられなくなってバッと翔から離れた。



「ふふ…別にいつでもウェルカムだぞ?」



そう言って笑う翔が眩しくて直視できねぇと思った。

なのに
触れたくて……
愛おしくて……
離れたら寂しくて……



俺はいつからこんなに
翔への想いが貪欲になったんだろう?



帰りたくない。
翔とずっと一緒にいたい。
翔を
ぜんぶ
俺のものにしたい。
そばにいたい。
ずっとずっと一緒にいたい。
もっと触れたい。
もっと触れてほしい。
もっと話したい。
もっと一緒にいたい。
時間が止まればいい。
このまま2人だけの世界になればいい。





止まらなくなる想いは次から次に溢れて自分自身戸惑う。




好きで


好きで


たまらなく翔を欲してしまう。






「雅紀?」

「え…?あ…っ、なに?」

「大丈夫か?」

「は…///え…?なんで?…///」

「なんか…何考えてんのかわかんねぇけど、心配になる顔してるから」

「だだだだ…大丈夫だよっ///心配すんな!」

「そうか?」

「そうだよっ…///」

「まだ青のこと不安に思ってるのか?」

「大丈夫だってば!そんなんじゃねぇから。」





翔が思ってる以上に俺は翔が好きで……
こんな気持ち知られたらドン引きされるかもしんねぇレベルなんだ……


悟られまいとして
会話を変える。




「あ…あのさ?青ちゃん日曜日に帰る時、俺たちも見送りに行っていい?」

「お!来てくれる?」

「うん。斗真たちも行きたいって言うはずだから。何時?」

「日曜の夕方5:00。◯駅で。」

「うん。みんなに言っとく。」

「了解。青にも伝えとくな。」

「うん。」

「じゃあそろそろ家に入れ。」

「あ、うん。送ってくれてありがとう。」






やっぱりそうだよな。
どれだけ一緒にいたいと願っても……
帰らないといけないのは当然なんだ。






足取り重く
自分の家に向かおうとした。





「待って雅紀」





翔が俺を引き止めた時……

俺は少なからず期待したんだ。

ハグしてくれるのかな?なんて…
そんな浮かれた期待。。。

なのに翔は
思わぬことを口にした。








「雅紀、………俺も青と話し合うんだけど……雅紀も一度、お父さんと話し合のはどうかな?」

「えっ……???」

「一度もお母さんが亡くなってからその件について親子で話したことねぇだろ?」

「いや…そうだけど……」

「お父さんがどう思ってるのか話してみないとわかんねぇよ。」

「親父は俺が母親を死に追いやったとしか思ってねぇよ」

「とにかく雅紀の本音をお父さんに話してみろよ」

「でも…」

「土日のお互いの宿題。
一人じゃ頑張れない事でも二人なら頑張れるかもしんねぇだろ?
俺も雅紀が一歩踏み出すって思うと
勇気が湧くから。」

「………翔」

「二人で頑張ろ?
場所も時間も相手も違うけどさ?
二人で頑張ってるんだと思うと、やれそうな気がする。」

「二人で……」

「そう!一人じゃない。雅紀には俺がついてる。」

「……翔」

「どう?やれそうだろ?」

「……ぅ、…うん」

「よし!うんって言ったな?」

「……翔が、ついてるなら。。。なんとか……言ってみようかな……」

「大丈夫!本音を話すだけ。話してみて悪化したらすぐに連絡して?駆け付けて抱きしめるから。」

「マジ?
それなら悪くないな」

「ぶはっ…、またその顔するー」

「どの顔だよ!!!」

「ヨダレ垂らしてデレるエロ顔」

「してねぇーって!!!」

「あははははは」

「翔のハグがもらえるなら頑張ろうと思う健気な俺を褒めてくれよな!」

「かわええ子だのう〜」

「もー!」

「ぶははははは、じゃあな!早く入れ!」





翔がもしかしたら今、ハグしてくれるかな?なんて思って
少しだけ素直に翔のハグを欲しがる様子を曝け出したのに

翔はあっさり
かわす。




俺への態度が甘いのか辛(から)いのか
もうわかんねぇ。

わかんなくて
翻弄される。





辛口対応されると
こっちは余計に甘えたくなるから不思議なんだ。





「翔…好きだよ」

「知ってる!
いいから早く入れ。決戦は土曜日だぞ!!!」





追い返されるように家に入らされる俺。


  



も〜〜〜〜
翔のイヂワル〜〜〜〜〜っ






でもそんな翔も好きだと思う俺は……
やっぱり重症なのかもしれない。