注意:櫻葉小説です。



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みんなから「相葉はバカじゃねえよ」なんて言われながら、もみくちゃにされ……

そして俺たちは気づけば砂浜に4人で横並びで海を見ながら座ってた。



ちょうど陽が落ちる頃で……夕日が綺麗にあたりを染める。




ザザーン……

ザザーン……




流「ぅ……っ、うぅ…グズっ」

雅「あのさぁ?なんで流星まだ泣いてるの?」

流「だって…グズっ…」




泣き止んだ俺は、流星を見て笑う。




風「泣くのが長くない?当の本人だって泣き止んでるっつーのに…」

流「ぅおぉ……っ、…っ」

斗「相葉はバカなんかじゃないけど、流星は大バカだからな」

風「うん確かに」

流「ちょっとぉー!!!おかしいだろそれ!なんで俺に『大』がつくんだよ!」

雅「ぶはっ……、そこ?
………『バカ』ってのはいいんだ?」

流「いいなんて言ってねぇーし!!!」

あはははは





ザザーン……

ザザーン……






こんなふうに仲間の前で気持ちを曝け出す事ができたのも……
翔のおかげなんだ。



翔が
「アイツら……雅紀のことすげー大事にしてるぜ?」

って言ってくれたから……




「もしも雅紀が
もう今後、悪い事から全て手を引くってあいつらに言ったら……、あいつらだったら『じゃあ俺らもそうするわ〜』なんて言って、あっさり真面目に転身して普通に授業受けて、普通の友達やってくと思うぞ。」




そんな事を言った翔。




それまで

なんていうか…
ダチの奥まで吸収しようとしなかった俺に
翔がきっかけをくれたから。

きっかけをもらったら……
本当にちゃんと俺には仲間がいたことに気付けた。




クスリをやらなくても大丈夫になったのも
自分自身に素直になれたのも
仲間を心底信頼できたのも



日々が

切なくなるほどに楽しくなったのも……





ぜんぶ……



ぜんぶ……




翔のおかげなんだ。







ザザーン……

ザザーン……








雅「なぁ?」

斗「……ん?」

雅「……俺さ?」




今こうして泣くことが出来たから……

リセットして前を向くこともできるはず。





雅「………翔の、………弟の代わりでもいいな。」

斗「えっ?!…」

風「なんて言った今…?」





………代わりでも……

なんでもいいよ





だって………





「俺、……翔に助けられたんだ。」





街路樹が好きだと言ってくれた翔に
雅紀は存在してるって教えてもらえたんだ。




「だから………
今度は俺が翔の力になるばん。」





「………だろ?」




そう言って笑った。




作り笑いじゃない。本当に笑った。





俺が弟の代わりになることで
翔の気持ちが軽くなるならそれでもいいよ。

だって……
それでも

翔の中にどんなカタチだとしても

『俺』が存在してるんならそれで………







仲間に笑いかけたら
なおさら前向きな気持ちになれた気がした。





そんな気がしたのに………






流「異議あり!!!」






泣き止んだ流星が大きな声で手をまっすぐにあげて、
俺にストップをかけた。