注意:櫻葉小説です。



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俺は……
全員に知られて泣きそうになった。

知られたくない事を大々的に暴露され
心臓が切り刻まれたみたいにズキズキした。



その俺の顔を見て、翔がすぐに

「これは、俺が渡したんだ。サイフに入れとけって言って。」

と……
ウソをついてくれた。





青「なんで…相葉に…?」

翔「なんで…って、単に面白いからだよ。『魔除けになるかもしれねぇーぞ』って、遊びで入れさせただけだ」






翔の優しさに救われた。

じゃないと
あまりにも恥ずかしい状況に
息できなくなりそうなほど苦しかった。





「ほら雅紀ー!魔除けなんだから落とすなよ!」


そう言いながら青ちゃんからバッと絵を奪って俺のサイフに押し入れるようにして入れ込んだ。



「ありがと//」



心底ホッとした。
周りも『なぁ〜んだそうだよな、遊びだよな』みたいな空気が流れた。





でも
俺と、翔のその様子を見て
青ちゃんは急激に怒り出した。




「なによ!!!なんで相葉なんかに優しくするの?!この人、たくさんの女と寝るようなサイテーなやつなのに!」

翔「青…、何言って…」

「ホントなんだから!!!
私見たんだからね!!!今日公園で女の人に告白されてて!その時にその女が言ってたもの!たくさんの人とそういう関係になってたって!相葉は否定もしなかった!!!この人そんなやつなのよ!そもそも評判もめちゃくちゃ悪いじゃない!!!町のみんな悪く言ってるわよ!女遊びしまくってるなんて、評判通り!サイテーよ!サイテー!!!」

翔「あおっ!!!!!お前!
いい加減にしろっ!!!!!」






シーン………






翔が初めて青ちゃんを怒鳴りつけて怒った。






「だ…けど…ホントなの…に…」

「ホントとかウソとか言ってるんじゃない!!!
青がそんな事言うのが俺はたまらないんだ!青はそんなやつじゃないだろ?!
人を悪く言うようなやつじゃないだろ!
本来の青じゃねぇよ!もうそれ以上は、よせ!雅紀も傷付くし、お前自身も傷付くだろ?!そんな青、見たくもねぇ!!!」


「うるさいうるさいうるさいっ!!!」

翔「青っ!」

「翔はけっきょく相葉を庇ってるだけじゃん!青のためを思ってるフリなんてすんなよ!!!!!翔は問題から逃げるのがうまいだけなんだから!!!!!」




シーン………





翔はそれを言われてすぐ……

表情を失くしたような顔になった。





翔………?





見たことのないその顔に

俺は動揺した。







そして……






静かに翔は

店の奥からカフェのカギを持ってきて潤さんに言った。





「潤……ごめん。
俺、3丁目のおばあちゃんに電球変えてほしいって言われてたから今から行ってくるわ。今日はもうカフェには出ないから。帰りも遅くなる。カギ閉めて帰っててくれ。」



潤「翔!!!ちょっと…待っ……!」




カランカラン……





翔はその潤さんの声も無視して

カフェから素早く出ていった。