注意:櫻葉小説です。



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朝、そんな話をして
帰りに、また流星がフラちゃんに会いたいというので、俺達は翔のカフェに行った。

すでに青ちゃんは来てて
俺達が来ると今日は翔とデートしてきたってことを自慢してくる。

少しすると翔が奥からやって来た。
俺達が注文したパフェやらケーキやらをフラちゃんと一緒に翔も運んできた。

「お待たせしました。」
トン


「え……」



見ると俺が注文したミニパフェにはいつもより大きめのお皿がついていて、その上にミニパフェと一緒にみかんがひとつ置いてあった。



斗「なんで相葉のだけみかん付き?」



みんなが翔に注目した。



「ふふふ。雅紀は特別コースでみかん付きなの♪」

斗「どーいうこと???」

俺は自分の顔が赤くなってないかすげー気になってた。たぶん赤くなってるんだと思う。

翔「ま、いいじゃない♪」

斗「えー!気になる〜〜〜なんのみかんだよぉー。あ、もしかして今日からミニパフェにはみかんが付くようになったとか?」

翔「いいや。付かねぇよそんなの。」

斗「相葉の付いてんじゃん!!!」

翔「それはお前、『特別扱い』ってやつだから。www」

斗「ずりぃーーー!おーい!なんすかぁ!このオーナー!特別扱いしてるんすけどぉー!」

翔「あははは誰に訴えてるんだよ」



笑いながらも翔はみかんを下げることはしなかった。
それを見て青ちゃんはわざとのように翔に話し掛ける。



「あ〜!しょぉ〜!今日はデート楽しかったわよねぇ?」

「ふふ、楽しかったな!」



そう答えた後に翔がこっそり俺に、一瞬だけウインクをしてきた。

健康的デートが成功だった、というのがそのウインクで伝わってはきたけれど、
それよりもその一瞬のウインクの破壊力がすごすぎて心臓がダンスしてんのか?ってくらい激しさを増した。



斗「ねぇどこ行ったのー?デートとかいいなぁ〜」

青「えっとねぇ〜乗馬体験したんだよ?」

斗「マジで?!いいないいなー!俺動物好きなんだよなぁ〜ねぇねぇ!どんな馬だった?」

青「えっ?wwどんなって言われても、、、」

斗「描いて描いて!」



斗真は学校のカバンからノートを取り出すとそれを3枚破り、紙とペンを差し出した。

おいおい斗真……無茶ぶりがすげーぞ?

破った3枚をそれぞれさらに半分にし、6枚の紙にするとなんかしんねぇけどワクワクした感じでいっぱい描いてもらおうとしてる様子だった。


青「え〜青、馬とか難しくて描けなぁ〜い。翔、描いて?」

「え、?俺…?」



青ちゃんは明らかに
翔とのデートをひけらかしたいみたいで翔に絵をせびる。

青ちゃんが上目遣いで見つめながら頼むと翔はヤレヤレといった感じで馬の絵を描いた。




青「え……、なにこれ……」

斗「なんすか?これ?」

流「おばけ?」

雅「怪獣だろ?」

風「え…銅像じゃねぇの?」

翔「馬だわ!!!」

全「「「「「馬ぁぁー?」」」」」

斗「ぶははははは…これはヒドイ仕上がり!」

雅「絶対馬じゃあないよな???」

流「かと言って何かって聞かれてもわかんねぇけどwww」

風「いや逆に才能だわwww」

青「しょお絵を描かせたらこんなだったのぉーwww」

翔「てめーらが馬描けって言ったんだろ!!!!!じゃあ青!描いてみろよ!みんなこうなるから!馬って絵にするとすげームズいぞ?!」



翔がそう言うと青ちゃんは
スラスラスラ〜〜〜っと描き始めた。




翔「え…なにそれ…」

斗「超絶ウマイ✨✨✨」

雅「画家みたい!」

流「マジですげーわ!」

風「レベルが違う!!!」

翔「青……なんだよそれ…お前そんなに絵が得意だったの?……馬だけにウマすぎる…」

雅「翔が壊れてっぞ?🤣」

ぶははははは……





斗「青ちゃん!じゃあ猫描いて!犬も!!!」

風「俺は鳥描いてほしいー!」

流「俺、トマトがいい!」

斗「なんでトマト?動物の流れだろ?」

雅「トマトなんて丸くて誰でも描けるっつーの。」

流「え〜!トマト駄目なの?」

風「出たよ、流星の天然〜」


ぶははははは……





そこから青ちゃんは周りからたくさんリクエストされて
それに応えて絵を描いて…盛り上がってた。





みんながそんなワイワイして青ちゃんに注目が集まってる中で……

俺はこっそりと

翔の描いた何なのかよくわからない馬の絵をポケットに忍ばせた。





翔の不器用さがかわいかった。

かわいくて

その絵が『欲しい』と思った。






こっそり持って帰る俺は………

まるで

乙女みたいだな…なんて自分で思ってちょっと笑えた。