注意: 
こちらは櫻葉小説です。苦手な人は回避してください。


‧⁺ ⊹˚.⋆ ˖ ࣪⊹‧⁺ ⊹˚.⋆ ˖ ࣪⊹‧⁺ ⊹˚.⋆ ˖ ࣪⊹‧⁺ ⊹˚.⋆ ˖ ࣪⊹‧⁺ ⊹˚.⋆




side S



それからどれくらい時間が経っただろう?
1〜2時間くらいだろうか?

智さんと潤さんの仕事とか
二人の学生時代の話とか
プラベで今ハマってる趣味のこととか……

二人の話をたくさん聞いた。




智「翔くんはさ……?」

「はい?」




智「翔くんは………人の話を聞くのがうまいよな?」

「えっ……?そうですか?」





そんなふうに意識はしたことが無かったけど……そう思ってもらえるのは嬉しいと感じる。





智「俺……こんなに自分の話、したことねぇ気がする。」

潤「俺は知ってるぞ?……知ってるってことはお前から聞いてるぞ?」

智「そりゃーバディだから話くらいするだろ。ていうか何年も組んでる中で徐々に話してきた事とかだろ?」

潤「まぁ……そうだな?」

智「こんな短時間で話したのは翔くんが初めてだって言ってんの!
なのに潤!なんのマウントだよ?お前俺に惚れてんのか?」

翔「ぶっ……w…」

潤「マウントじゃねぇわ!単にツッコミだ」

智「どうだか?」

潤「どうだか、ってオカシイだろ!自惚れがひどいなお前!」

智「俺は翔くんすごいって話してんだぜ?邪魔すんなっつーの。」

潤「邪魔してねぇし!なぁ?翔くん?」

翔「はいwww」






この二人は本当にいいコンビだと思う。

けっこう我が道を行く智さん。
それをうまくフォローしたりバランスを取ろうとしたりする潤さん。

恋愛のそれでは決してないけど
二人には強い絆があって

見ていてとてもほっこりする。





ニノさんも
きっと同じ。

同じ空気が三人から伝わるんだ。

温かで
平和で………





そして………




最高に優しい。










智「……で?」




智さんが俺の方を向いて聞いてくる。




「え?」




智「だからさ?翔くん、人の話ばかり聞いてないで自分の事も話したら?ってこと。」


潤「そうだよ。相葉くんと暮らしてさ?……その後どうなの?」


翔「………どうって………」




その後の言葉が続かない。
続かないけど二人の顔を俺は逸らすことなく直視してた。





智「相葉くんのこと、俺らに話すつもり無かったんだろうけどさ?
でも俺らは聞きたいと思ってるよ?
なぜかって、翔くんの支えになりたいから。」


「え?………」



潤「人に話すだけで心がラクになることもある。心が……保てることだって、ある。」


「いや……俺は大丈夫です。」


智「大丈夫だろうとも思ってるよ?翔くんは芯がしっかりしてるから。」


潤「でもさ?自分の思ってることを整理したり勇気持てたりするんだぜ?人に話すだけでさ?」





潤さんはお酒を俺のグラスに注ぎながらそう言って微笑んだ。

ほらこうやって
優しさを俺にもくれる。

二人からもらった優しさは……
みるみる俺の心の張り詰めてた何かを緩やかにしてくれた。





潤さんと智さんを交互に見て………

そしてゆっくりお酒を口にしてから

俺は
雅紀の話をし始める。






「まだ………雅紀はたぶんトラウマで悩んでます。」