注意:
こちらは櫻葉小説です。苦手な人は回避してください。
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side S
────ニノさんと車へ引き返す道中。
ニ「さっきの話の続きなんだけどさ?
相葉くんが翔さん以外イけない体として自己暗示をかけてたってやつ。」
「ぁ……はい。」
「こんなこと言うのは………まぁ他に誰もが言いづらいだろうから俺があえて言うけど……」
「はい」
「イかないって………のは………
やっぱりその………体には良くない事だと思うんだ。」
「ぁ………」
確かにそうだ。
俺はつい……その事実は嬉しいものだと捉えただけだった。
嬉しいというか感動…………
雅紀はそこまで俺のことを想ってくれてるんだということに
ものすごく感激してた。
でも言われてみるとそうだよな……
体には良くない……。
「まだ相葉くんは21才。出さないと………」
「そっ、…か……」
「今から俺が言う発言はさ?
その……、、、人道的なことを度外視した最低な発言だと思ってくれていいんだけどさ?
……これもまたあえて言うよ。」
「はい……」
思わず
どんな言葉が来るんだろうと少し身構えた。
「どうせ、ヤられるんならさ?
そりゃー気持ちよくイけたほうが………損得でいうと、お得じゃん?」
「…………」
言葉に詰まって何も言えなかった。
雅紀が聞くときっとそんな次元の話ではないって怒るだろうと思う。
でもきっとそんなこともニノさんは分かってる。
分かってる上であえて口にしてるんだろう。
「お得って言い方悪いか………。
イったほうが、……まだマシって感じかな。」
「そのほうがまだ理解できる言い方ですね……」
「何が言いたいかって言うとさ?体の負担はかなりだよな。ってこと。
嘔吐や蕁麻疹も相当キツイだろうし、イったほうがまだマシなのにイけないのであればそれは苦痛の時間でしかないし。。。若いのに出してないし。。。
だけどさ………」
ニノさんの言葉で
改めて雅紀の苦痛を想像して胸が痛む。
「だけど………きっと………」
きっと………?
「そのほうが………体の負担は大きくても、"心"は守られてたんじゃないかなと思うんだよ。」
「心………ですか…、」
「だってさ?
イってしまったら、毎回、……きっと屈辱感がすごいんだと思うんだ。それって精神崩壊に繋がりかねないと思わない?」
屈辱感………
そうだろうな……
「でも彼はイかないじゃん?行為後はもちろん苦痛には変わりないんだろうけど、心はさ?なんていうか……心までは奪われてない事を彼自身実感できるというか……相葉くんの中でさ?貞操を守りぬいてるというような、……そんな自信を持ててたんじゃないかなって。
まぁ……憶測だけどね……」
ポジティブに捉えた意見のようにも思える。
でもそうかもしれない。
実際は………でもやっぱり………わからない。
「悪い。なんかこんなこと言っても混乱させるだけかな。」
「あ……いえ………」
「要するに俺が言いたいことはさ?
トラウマとかはやっぱりあるかもしれないけど……彼の心を信じてあげてほしいってこと。」
「彼の心………」
「うん。きっと心は、時間とともにちゃんと健康になるって事を、信じてあげてほしい。」
「ニノさん………」
「心はずっと翔さんだけだった。そんなのは誇れるほど、すげぇことだ。」
「はい………」
ニノさんの言葉を聞いてどう受け止めたらいいのか俺にはわからなかった。
あんな目に遭ってたことを簡単に
『心は守られてただろうから良かったな』とは捉えられない。
相葉くんの苦痛は彼にしかわからないから。
でも
それでも
ニノさんが悪者になってまでも言ってくれた気持ちは伝わってきた。
『トラウマに負けず、輝く未来を二人で目指して欲しい』
きっとそんな思いが込められてる。
マル暴の世界で生きてきたニノさんだからこそなのかもしれない。
トラウマを抱えて人生をダメにした人を何人も見てきたのかもしれない。
「………俺、綺鳥の屋敷で雅紀に言ったんです。」
「何を?」
「何もかも全て終わった、って。」
「うん。」
「でも………
雅紀にはああ言ったけど本当の意味ではまだ終わってないな、と思ってて………。」
「終わってない?なんで?」
「まだ雅紀の心の傷が癒えるまでは………それまでは終わりじゃなくて。
ちゃんと癒えてはじめて終わったと言えるんじゃないかな………って、本当はそう思ってて。」
「………そっか。」
「はい」
「ふふふ……きっとちゃんと癒える。」
「癒えますかね?」
「そんなふうに思ってる翔さんがそばについてるなら、相葉くんは大丈夫だと思う。」
「ニノさん………」
「でもね?トラウマばかり気にして……腫れ物に触るみたいな態度だけはやめてやれって思うんだ。そうじゃなくてさ?普通に接してあげてほしい。
年長者のアドバイスだと思って聞いてもらえたらいいかな。………悪いね。長々喋ってさ。」
「いいえ。助言ありがたいです。………ありがとうございます。
だけどその…………
………腫れ物に触るようには接しなくても
……めちゃくちゃドキドキするのはどうしたらいいですかね?」
「は???」
「だからその……っ……なんていうか……
すげードキドキするんっすよ。あんな救出劇だったでしょ?だからなんだかドラマっぽすぎて!あそこから現実に戻ったら妙に緊張してしまって……」
「ぶははははは」
「えっ……///なんで笑うんですか!」
「知るかよそんなこと!勝手にやってろよ!www」
「ええ〜〜〜〜〜????
困ってるから相談したのにーーーぃ!」
「中学生レンアイを相談してくるな!」
「中学生レンアイってひどいじゃないですか!!!いいオトナですよもう!」
「いいオトナが『すげードキドキするんですぅ〜〜〜』なんて相談してくるかよ!www」
「そんな言い方してないです!!!」
「一緒だろ!www」
「だからどうしたらいいですかね???雅紀を見るとドキドキするし……でも見ていたいとも思うし……心臓うるさすぎて……」
「知らねぇーwww……っつーの!www」
「こんなんじゃキスも出来そうにないんですよ💦どうしましょう?」
「イマドキ中学生でもキスくらいできるわ。小学生かよ!」
「余計に下がったーーーー!!!!!💢」
「ぶははははは🤣
もう勝手に悩んどけって〜〜〜〜www」
盛大に笑われたけど………
でもなんか……
ニノさんの温かさですごくリラックス出来たような気がした。