注意:
こちらは櫻葉小説です。苦手な人は回避してください。
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side S
潤「海に到着ー!」
大「ちょっと寒いな。退院直後の相葉くんは風邪ひきそうな……」
翔「あっ、じゃあ俺、缶コーヒー買ってきます。体にあったかいもん入れてたらまだマシかも。」
ニ「俺もついていくよ。せっかくなら5人分買おう。運ぶの手伝うわ。相葉くん、まだ車の中にいろよ?」
「あ、はい…」
車を出て自販機まで歩いた。
「あのさ…?」
「はい」
「相葉くん……かわいいことしてたぜ?」
「かわいいこと?」
「松岡さんから聞かなかった?シールのこと。」
「いえ。何も。」
「やっぱりな。あいつ翔さんのこと狙ってるふうだったから。www」
「もはやネタみたいな感じだと思うんですけどねwww」
「ふふふ」
「桜のシール……。」
「あ、お茶碗につける計画でしたよね?」
「うん。」
「あと『K』と『💴』のシールも。
その作戦は事前に聞いてたので知ってます。」
「お茶碗につけた桜のシールさ?その後にあいつ、手首に付けてたぜ?」
「え?」
「お守りだって。」
「え……そうなんですか……」
「嬉しそうに幸せそうに笑ってた。たかが桜のシールだけで。」
「…………///」
「それくらい惚れてるっつーことだろうな。」
「そうなんですか……知らなかったです。」
「もう手首にお守りつけなくったって、翔さんが今後はあいつのそばにいるんだろ?」
「はい……何があっても……離れません。」
「それ聞いて安心した。」
「え?」
「言うべきか迷った。本来は個人情報を口にするのはタブーだしさ?でも……伝えてあげたいという気持ちもあって。
潤も智も『翔くんなら大丈夫だ』って言うから。
だからやっぱり伝えとく。」
「あ…何を?」
「綺鳥央樹と、相葉くん、両方の証言でわかったこと。」
「証言………ですか……」
「津和矢はまださ?余罪も多くてそこまで事情聴取すすんでないんだ。でも津和矢以外の証言で十分わかったことあるから。」
「もしかして雅紀の……その…されてたこと……ですか?」
「ああ。」
「そうですか。」
「聞くの怖い?」
「いえ。大丈夫です。教えてください。」
自販機に着いた。
お金を入れボタンを5回押し
コーヒーを手を取る。
そしてニノさんの方を向いた。
「翔さん以外では……イけない体になってたんだと。」
「え………」
それは予想外なことだった。
あまりに驚きすぎて缶コーヒーを落としそうになる。
「何をされても体は暗示がかかってたって。
イけないどころか、嘔吐と蕁麻疹が毎回出て、……それでそのうち、誰からもされなくなってたって。」
「暗示…?……」
「自己暗示。」
「雅紀が…?自分で?……ってこと?」
「そう。」
あの時のことがすぐに蘇ってきた。
あの時雅紀は泣きながらこう言った。
『櫻井さんと繋がったことだけでいい……もう…それだけ…がいい………それ以外は何もいらない』
ーーーと。
あの時、自己暗示をかけたってことか……
すべてが理解できて
胸がぎゅっとなった。
助けることができて良かった。
雅紀を俺の手で救い出すことができて………本当に良かったと思った。
もちろん一人じゃできなかったけど………
でもそれでも………
自ら雅紀救出に先頭で関われて本当に良かった。
「あいつさ?そうやって必死に自分を守ってたんだぜ?家族のために体を奴らに捧げなきゃならなかったのに……それでも自分の体を、必死に守ってたんだ。
綺鳥に襲われた時もそうだった。3度も殴られ、もう普通ならあれだけ衰弱した体では気を失うはずなんだ。それでも必死に気力を保って弱々しくも全身で抵抗して自分で死にものぐるいで守ってた。」
「そうですか………」
「娼夫にされたのはさ?すげー不幸なことだったと思う。本人も翔さんも、それはツライことだろうなって。。。
だけど………未来を作るのは2人だからさ?
過去に縛られることになるのか、それとも未来を幸せに進むのかは、
2人次第だよなって。」
「ニノさん………」
「余計なお世話……wwwだよな。」
「いいえ。ありがとうございます。」
「それだけ言いたかったんだ。
なんか応援したくなる2人だからさ。」
「え……マジっすか?」
「ふふふ…マジ。」
「ふふ……ありがとうございます。」
二宮和也さん。
この人に助けられて良かった。
本当に本当に………
教えてもらえたことも
応援してもらえたことも
すげー嬉しかった。