注意:
こちらは櫻葉小説です。苦手な人は回避してください。
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side S
突入が決まった。
潤さんも智さんも、どちらも津和矢の別荘へ入るということで2人はいなくて少し不安にはなった。
でも後輩だという生田捜査官が来てくれ
俺を誘導してくれた。相葉くん保護チームとして5〜6名で動いてくれるらしい。
ニノさんの情報では
綺鳥央樹は気を失ってるとのこと。
現行犯逮捕というカタチで
全裸でロープをつけられてるらしい。
(潜入中だからニノさんは手錠を持っていなかった)
そういうわけで
本来の予定だった裏庭で密かに保護する必要もなく、相葉くんさえ保護できたら堂々と玄関からパトカーへ乗せる事になり、すぐ正門付近にパトカーをつける。
すべての事前準備を整え、
津和矢班と綺鳥班で無線連絡をしながら一斉に【同時刻】で突入した。
TVでよく見る
令状を見せるやいなや乗り込む50人の捜査官。
それに乗じて俺も綺鳥家に入るとすぐに(事前に教わってた)三階へと登り、相葉くんの居る部屋へと向かった。
部屋にはミタゾノさん、ニノさんが居て
俺が来るとコクンと頷きトイレの場所をゼスチャーで知らせてくれた。
相葉くん保護チームのうち、2人の捜査官は廊下で見張りをしてくれて、生田捜査官含む3人の捜査官は部屋の中に入り、
俺の様子をみんなが見守るカタチになった。
side M ←相葉くん目線です。
「相葉くん………」
優しい櫻井さんの声が、ドアの向こうから聴こえてきた。
「いやっ…、……っ……来ないで!!!
出ないから!ここから出ないっっっ!!!!!
もうほっといて!誰も来ないでっ!どっか行って!!!どっか行けーーーっ!」
いやだいやだっ…
櫻井さんが来ても出ないから!!!
こんな姿見られるくらいなら一生ここにいる。
櫻井さんにこそ………
こんな姿を見せられない。
胸が苦しくて
何もかも怖くて
すべてが嫌に思えた。
「無理して出なくていいよ。
…………そこにいたいだけ、いていい。」
「…………ぇ…」
「俺も………ここに居るよ。」
櫻井さんの声は………
穏やかで
柔らかな温もりみたいな声だった。