注意:
櫻葉小説です。苦手な人は回避してください。
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日帰り旅行は本当に楽しい。
重要文化財に指定されている神社を巡ったり その近くの美しい滝まで歩いてハイキングしたり
お昼はヤマメ釣りができる釣り堀に行って5人で釣り対決をし、釣ったヤマメをさばいて料理にしてくれる食事処で食事をした。
神社巡りも
滝も
ヤマメ釣りも……
ぜんぶ翔ちゃんは歩くときに俺の横に来て
誘導するように
何度かそっと背中に手を置いてくる。
嬉しくて……
恥ずかしくて……
俺はそのたびに
顔が赤くなるのを見られたくなくて
大きな声で喋ったり騒いだり鼻歌歌ったり……
とにかく誤魔化すために無駄に元気に振る舞った。
翔ちゃん……?
勘違いするよ。
そんなふうにされたら
そんな目で見られたら
俺……
俺は……
勘違いしちゃうよ。
17:00には近くの温泉宿を
宿泊なしで部屋を取ってる。
それまでの時間に
川沿いでドッヂボールしたり釣りをしたり大はしゃぎで遊んだ。
山「おおーい!みんな!集まってー!」
各自バラバラに釣りしてた俺たちを
山田くんが大声で手招きして呼び出す。
山田くんの真横には知らないおじさんがキャンプ道具らしきものを広げていて俺たちの方に笑顔を向けている。
山「さっき奥の山で取った山菜らしいんだ!今から天ぷらにしてやるっておじさんが言うから、みんなで頂こうぜー!」
阿「うわ〜やったー!ありがとうございます。」
翔「すげぇ山菜!いろんな種類がある!」
雅「絶対!うまいやつじゃん!」
目「新鮮だってことでしょ?わー!ありがとうございます!」
おじさんが揚げてくれて
俺たちは遠慮なくパクパクと食べた。
阿「うんめー!」
翔「うまーーーっ!」
山「サイコー!!!」
雅「うわ、うんまー!」
目「カンドー!」
おじさんともいい感じで喋りながらパクパク食べる。
みんな適当に飲むかな?と思って持ってきていたペットボトルのお茶を何本か石の上に置いておいた。
そうすると翔ちゃんがお茶を1つ取った。
「翔ちゃん…?そのお茶……」
翔ちゃんが真っ先に取ったのはさっき車の中で俺がオススメしようとした
翔ちゃんが昔から好きだったメーカーのお茶。
「俺…昔からこれが一番好きなんだよなー。相葉くん、サンキュー。もらうね?」
俺が不思議そうに見ていることに何にも気づいていない翔ちゃんは
グビグビとそのお茶を開けて飲んでいた。
え?……
俺が飲んだペットボトルの方が
最近は好みになった、って言ってたのに………?
違うの?
/////
さっき車の中で……
もしかして翔ちゃん……
俺の飲みかけだから
欲しいって言った……とか?
/////
まさかね……/////
たまたまその時の気分ってことだよ…、ね?
ドキドキして
ぐるぐるしてたら……
「相葉くん、口……」
ドキッ………!!!
「口、付いてる。www」
ティッシュをさりげなく渡してくれて
油ギトギトになっちゃった俺の口を
拭くようにゼスチャーで促してくれた。
「ありがと///」
ドキドキしながら
自分でサッと拭いた。
俺……
大丈夫かな?挙動不審じゃないかな?
その時に三人が残りの天ぷら一つの争奪をし始めてギャーギャー騒ぎ出す。
おじさんは終始にこやかに三人を見てて
俺たちは呆れた感じで見てて。
それでも三人は半分は楽しみながら。でも半分は本当に争奪戦って感じでギャーギャーを続けてた。
そんな時……
「相葉くん、ちゃんと拭けてねぇーって。ほら、ここ。」
「え……/////」
翔ちゃんは
みんなが騒いでる時に……
こっそりと
俺の唇を
親指で拭ってくれて……
その指を
ペロッてしたんだ……
っ!!!
翔ちゃん………っ……っ…、/////
カァッーーー/////
困る……困るよっ!
気持ちが高鳴ってどうかなりそうで困るっ/////
真っ赤になってというか
たぶん燃えるようになって下を向くと
「ごめん…ダメだった?」
顔を覗き込むようにして
って聞くから
「バカ……/////」
って言ったら
「テカテカしてる相葉くんの唇が悪いwww」
って笑いながら言われた。
みんなには聞こえない声で
(ていうかギャーギャー騒いでてぜんぜん聞いてないんだけど)
「翔ちゃんに触られると……心臓がうるさいんだよ(⸝⸝><⸝⸝)」
って文句を
膨れたほっぺをしながら
思わず言ってしまった。