注意: 
櫻葉小説です。苦手な人は回避してください。


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side M



あの日の朝、しょーちゃんとあんなことになってから、まだ一言も喋っていない。

その理由は俺が避けてるから。。。





しょーちゃんと話すと、

どうしても感情が爆発してあんな感じになりかねなくて……

とにかく距離を置かざるを得なくなった。





「はぁーーー………」






ため息は
とどまるところを知らずに出てしまう。





「よし!櫻井さんと会うんだ!切り替えよう!」






午後7時。

待ち合わせ場所は
はじめに連れて行ってもらったドライフルーツがふんだんに使われるレストラン。



実は今日、松岡店長との会議の日だった。



櫻井さんと一緒に考案したデーツの新メニューをプレゼントしたところ、

見事 3つとも採用された!!!!!





あまりに嬉しくて、
即!櫻井さんに連絡をすると

お祝いをしようということになり、
お礼に俺がごちそうするからと、例のレストランで待ち合わせをすることになった。







「いらっしゃいませ」






ーーー櫻井さんがやってきた。



「相葉くん!おめでとう!」

「ありがとうございます!櫻井さんのお陰です!」



櫻井さんは
席に着席する前におめでとうを言ってくれた。


そして座ると
ニコニコと嬉しそうに笑顔を向けてくれる。





この人と恋人同士になったら……

本当に幸せなんだろうな……

苦しむこともきっとないんだろうな……



そんな風に感じたけれど

俺は今日

改めて櫻井さんに、

もう一度はっきりお断りをしようと決めていた。






食事は順調に進み

最後のデザートも頂いて

コーヒーを飲み終わったちょうどその時のタイミング……





突然、櫻井さんが思わぬことを発言した。






「相葉くん……相葉くんを見てると……なんだか涙が出るんだ……」


「……は?」






「相葉くんが、僕の生き別れた母のような気がしてならなくて……」

「えっ?!え?……僕がですか?!」






「そう。相葉くんが…だよ……」


「櫻井さん……生き別れたお母様がいらっしゃるんですか?!」


「母?母は別に行き別れてもなく実家でピンピンしてるけど…」


「はぁーーー?!じゃあ何の話ですか?!」


「分からない……分からないけど、相葉くんのことを生き別れた母親だと思ってしまうんだ…。相葉くん……どうかこれからも体を壊さずに長生きしてください。時々は連絡をしてきてね?ね?」



「は……ぁ……」






……なにこれ…?

どーなってんの……?????












潤「ねぇねぇ!櫻井さんにさ?恋心じゃなくなる感情のカードを、さっき胸の中に入れ込んだけど、ミスってない?!」

大「あ……ホントだ。『生き別れた母親に対する気持ち』っていうカード入れちゃった💦」

潤「なにやってんだよーーーーー!!」

二「だから反対したのに……」

大「ごめん💦」

潤「入れ直す?」

二「まーくんが混乱するでしょ」

大「このままでいいかな…?」

二「本当は何のカードを入れるつもりだったわけ?」

大「『ただの仕事相手』っていう感情。」






二「まぁ…急にそうなるよりいいんじゃない?」

大「そうかな…?」

潤「ちょっと重いけどね…生き別れの母ってwww」

二「母親ピンピンしてるのになwww」

大「ふたりとも笑ってんじゃん。」

潤「まいっか。」

二「まいっか。」

大「まいっか。」








こうして櫻井さん問題はクリアした。











「母さん……送ってくよ?」

「母さんじゃありません。」





「わかってますよ。相葉くん、ですよね?
僕も頭ではわかってるんですよ。相葉くんだってことを。。。
でもなぜか心がそっちに引っ張られるというか……💧」

「櫻井さん大丈夫ですか?仕事し過ぎで疲れてます?」

「そうですかね?……母さんこそ疲れると長生きできないですよ?長生きしてください。」

「わざと言ってます?」

「とんでもない!本当にそんな気がするだけで……ホントすみません💦」





「あの………涙目で僕を見るのやめてもらえます?」


「………」











「母さん………」


「母さんじゃないですw」