注意:
櫻葉小説です。苦手な人は回避してください。
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それからは真面目にデーツの事をたくさん教えてもらった。
櫻井さんは本当に丁寧に素人の俺にもわかりやすいように教えてくれる。
それと同時に櫻井さんがドライフルーツに対する魅力を沢山の人に伝えたいという気持ちも持っているんだと言うことがひしひしと伝わってきて……なんだか本当に純粋な人なんだなぁと所々で好感を持てていた。
「それで……櫻井さん?」
「はい。」
「デーツを使ったメニューなんですけど、どういうものがいいと思いますか?」
「えっと…相葉くん……それ僕に聞く?」
「へ?」
「僕はドライフルーツやナッツやデーツに関してはすごく詳しいとは思いますが……、それを調理して料理にするということについては……、すみません。からっきしダメです。」
「え?あ、料理苦手ですか?」
「はい、とても苦手です。」
ふと櫻井さんは独身なのかな?と気になった。
左手をみるけど指輪はしていない。
でもきっと彼女さんはいるよね…?
あれ……?
なんでだろう……?
俺ちょっとガッカリしてる……?
彼女さんいることにガッツリ……だなんておかしいよね?
気になってそれとなく聞いてみる。
「毎日作ってくれる彼女さんがいらっしゃるから作らなくて大丈夫なんでしょ?」
「そんな……いませんよ。そんな人。いつもコンビニです。」
「え?」
「え?コンビニ…悪いですか?」
いや……そこじゃなくて……
「料理以外の家事は結構得意なんですけどね。洗濯とか風呂掃除とか、けっこう得意。
……あ〜……でも部屋の掃除……はそうでもないかな?ちょっと散らかっているかも……?
まぁ、だけどそれなりにやれてるんですけどね。
料理だけはど〜〜〜うしても、、、。
才能ないんでしょうね…
まぁ、男の独身一人暮らしなんてそんなもんでしょ?相葉さんは……?」
独身……彼女もいない……。
そっか。
そうだよね。助教授なんて忙しそうだもん。
ちょっと気持ちが上がってる俺はヘンなのだろうか……?
「僕は結構料理は得意なんです。でも、今、幼馴染と同居してるんですけどあんまりそいつが食べないから、自分の分だけ作るのは面倒になって買ってきてしまうこともありますよ。けど作ろうと思えば全然嫌ではないです。」
「はぇ〜すごいな。。。」
「櫻井さん……彼女さん、いらっしゃらないんですか?」
「はい。いません。」
「でも、すごくモテますよね???」
これだけのイケメン……。
それにプラスして性格の良さと明るさ。
笑顔の素敵さ。
大学の先生という肩書き。
どこをとってもモテないはずがない。
「あ〜…そうですね……告白とかはめちゃくちゃされます。」
「やっぱり!!!」
「でも生徒に、が多くて。……だから、からかってるんですよ。本気ではないと思います。」
「生徒以外でも、されてますよね?」
「う〜ん……まぁ、そうですけど……
昔は僕もたくさん遊んでたんですけど
今はドライフルーツやナッツの方が面白くて(笑)」
「くふふ。前世リスですもんね?」
「はい。リスです。しっぽふさふさでしょ?………って!こらー!」
「あはははは〜っ」
ノリツッコミ…♪
してくれる。
ホント、楽しくて素敵な人。
「あっ!そうだ、相葉さん、僕がいつもお世話になっている料理研究家の先生がいらっしゃるので、今度ご紹介しますよ!」
「えっ!ホントですか?」
「ナッツを始め、ドライフルーツもデーツを使った料理もきっとアドバイスしてくださると思います。
先方に日にちを聞いて、いつにするか話してみますね?
僕も一緒に同席しますので安心してください。」
「ありがとうございます!!!助かります!」
仕事に繋がったことも嬉しかったけど
もう1度櫻井さんに会えることに対して喜んでいる自分がいた……。
「あ、相葉さん?それとドライフルーツをたくさん使った料理を出しているレストランがあるんですが、一緒に行きませんか?参考になるかもしれない。」
「え…いいんですか?!」
「めちゃくちゃ美味しいですよ!!!ナッツも出ますし!
前世リスのお墨付きですから!」
「あはははは〜!リスのお墨付きなら間違いないですね!行きたい!行きたいです!ぜひ!」
「じゃ決まりですね!」
………櫻井さんと食事。。。
嬉しくないわけがなくて…
むしろ喜びすぎてることにほんの少し怖さを感じた。