☆櫻葉小説です。


Side S




「ただいま〜」

パタパタパタ…  「おかえり〜」





合鍵を使って中に入ると、俺の声を聞きつけた相葉くんが、すぐに玄関まで迎えに来てくれた。




「翔ちゃん♡」

ぎゅっ……





「ふふふ。なんだよくっつき虫〜」






俺に抱きつく相葉くん。


玄関から廊下を歩くのに抱きつき合ったままペンギン歩きで、ピョコピョコとリビングまで進んだ。







「すぐお風呂でしょ?」





相葉くんの方が背が高いはずなのに
俺の腕の中でちっちゃくなってるのか
なぜか上目遣いで聞いてくる愛おしい彼。




「うん。入ってくるね?」





名残惜しく体を離して、お風呂へと移動した。










お風呂から上がると美味しそうな夕食を相葉くんが食卓に並べていた。


「雅紀は?お風呂どうする?」

「俺ももう帰ってきてからすぐ入ったよ。今日、帰りが早かったんだ。」


「じゃあもうお風呂洗っちゃうね?」

「ありがとー」






相葉くんが料理を並べてくれている間に俺は、素早くお風呂洗いに行った。

そして洗濯機のスイッチを押す。






先になんでも済ませておきたい。。。





そして後からゆっくり相葉くんと過ごしたい。








相葉くんもその気持ちは一緒なのか
食後もすぐにお皿を洗って、二人で洗濯物を干してすべきことをすべて終わらせると

手早くつまみとお酒を出してソファーのところへ移動した。








二人ともソファーとテーブルの間の床に座り込んで、ソファーを背もたれにする。




そして…いつものように相葉くんが俺の手をぎゅっと握った。








ゆっくりとした時間が流れる。。。







のんびりと


観ても観なくてもいいような内容のテレビを観て


時々つまみとお酒を口にして…



そして


時々笑い合った…








不思議な感覚に陥る。。。








恋い焦がれた相葉くんが俺の隣にいること。

手を握ってテレビを観て

二人だけの時間を過ごしていること。







俺に向けてくれる相葉くんの顔が

いちいち嬉しそうに笑ってること。








夢じゃないんだなって思うけど

やっぱり夢みたいだなって思う。









雅「そろそろ寝よっか?」




相葉くんの顔がトロンとしてきて…

眠そう。。。





「ふふふ。もう眠いんだ?」


「うん……眠い。。。翔ちゃんお酒強いからなぁ。。。」

「雅紀の方が俺より先に朝起きてくれてるからじゃん?朝ごはん作ってくれるから。だから眠いんでしょ?」

「翔ちゃんが来てなくても俺は朝ごはん作る派だから、気にしないでね?」

「いつもありがとう。」

「なんだよ急に/////いいよ、そんなの!」





「ふふふ」

「くふふ」





「じゃあ、寝よ?」

「うん。」







いつものように相葉くんのベットの横の下に布団を敷いて

二人とも歯磨きを済ませた。






眠そうにしてる相葉くんがかわいくて…

なんだかちょっかいを出したくなる……







すぐに布団の中に入った相葉くん。

それを追うように相葉くんの布団にもぞもぞと潜り込む俺。



「えっ?!/////」



びっくりして声が裏返る相葉くん。

そりゃそうだよな…別のところに布団を敷いておいて、相葉くんの布団に潜り込むことをするなんて思ってなかっただろうから……




潜り込むと身体を密着させるように後ろから抱きしめる。




「あ……あの……/////」




何も言わずにただ密着させてると…

相葉くんももぞもぞと身体の向きを変えて





俺と向かい合った。





ちゅ…




「あの……/////」




ちゅ…





アップで見る相葉くんのきれいなきれいな顔。。。

この人……ホントにイケメンだな……なんて

思いながら

ほっぺや顎にキスを落とす。





ちゅ…



ちゅ…



ちゅ…







「えっ……と……/////」






ーーーーー全部好き。









相葉くんの


目も
鼻も
口も
頬も
おでこも
眉毛も
まつげも
顎も
耳も……





全部……

全部、好きだよ……









ちゅ…

ちゅ…

ちゅ…








何も言わずにただ軽いキスを繰り返す。

色んなところに

「好き」を刻むように……








ちゅ…


ちゅ…


ちゅ…









「しょ……/////」









ちゅ…


ちゅ…


ちゅ…







そして……






キスをやめると








かわいい子を寝かせるように

俺の胸の中に相葉くんを入れ込んで

頭をゆっくりゆっくり撫でながら







「雅紀、胸の中でぐっすり寝ろ?」






って小さく言った。







すると頭を撫でられて安心したのか

相葉くんの方からもぴとっと密着してくる。






「翔ちゃん……あったかい。」





「うん。俺も。」





「翔ちゃん?これもごっこだよね?」

「うん。ごっこだよw」








「おやすみ。」

「おやすみ。」









幸せに包まれて






二人ともそのまま深い眠りに入っていった。













*******************







(読み手さん気づいてくれてるかな?)

ごっこの間、「雅紀」って呼ぶのに、
心の中ではずっと「相葉くん」としか呼べない翔ちゃん💞





かわいくない?( *´꒳`*)