side S
桜餅を食べた後は、ずっと桜の木の前ではしゃいでいるあいばくん。
写真を撮ったり、あちこち移動して違う角度から見たり、
終始楽しそうで、
一緒に来て良かったな、と、思う。
二人で写真を撮り合って、「心霊写真だ」って笑い合って、
いつも、いつも、
くだらないことで、
あいばくんとなら、笑い合える。
あいばくんは、まるで太陽みたいに、まわりを明るく照らしてくれる。
俺も
いつも照らしてもらってる。
写真見て
ちょっぴりがっかりしているあいばくんを見て
「また来年来よう」
と言った。
「え?いいの?」
っていいながら、まっすぐに俺を見る。
「だって撮れてないよ?」
「うん!!絶対!!絶対来よう!一緒に!!翔ちゃん忘れるなよ!!」
「まかせろ。」
そんな会話を交わしながら、
さっき、あいばくんにドキドキしたのは、何故なのか、よくわからなかったけれど、
来年、
来年も、
あいばくんと、またここに来たい
絶対に、、、、来たい。
そう
思った。