DVD「あの日のように抱きしめて」 | Aki-r-sのブログ

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思いついたことをつれづれなるままに。

 

 

 

 

 

1945年、ベルリン。

 

ドイツの敗戦により強制収容所から

 

奇跡的に生還したユダヤ人の歌手・

 

ネリーは顔面に大怪我を負ったことで

 

人相が変わってしまう。

 

ネリーは自分が収容所に入ったことで

 

離れ離れになってしまったドイツ人の夫・

 

ジョニーを忘れられず、顔の傷が癒える

 

のもそこそこにジョニーを探して夜の街を

 

さまよい、そしてついにジョニーを

 

見つけるが、彼は彼女がネリーだと

 

気づかなかった。

 

諦めきれずに遠くからジョニーを

 

見つめるネリーに気づいたジョニー。

 

彼もまたネリーに視線を送り…そして。

 

ジョニーは気づいた。ネリーが妻に

 

「似ている」ことに。

 

そしてネリーに近づいてある計略を

 

もちかける。

 

「僕の妻の『ふり』をしてくれないか。

 

そうすれば一族の遺産が手に入る。」

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

予告編。(AlbatrosmovieさんYouTubeにとびます。2分20秒の動画)

 

 

以下、ネタばれしてます。

 

作品を観ようと思ってる方は

 

ご注意ください。

 

 

何と言ってもジョニーさんがさー。

 

もう一度ジョニーさんに会いたい、と

 

それだけを考えて苛烈な収容所の

 

日々を生き抜いてきたネリーさんが

 

愛するに値する男かって話ですよ。

 

妻に「似ている」見ず知らずの女性に

 

「妻のふりをしてくれ」って話を

 

持ちかける時点でアウトだろって。

 

でもネリーさんはジョニーさんが

 

好きで。

 

「似ている」と思ってくれたってことは、

 

その先で「ネリー本人だ」と気づいて

 

くれるかもしれないって思ったのかな。

 

「妻のふり」をしなきゃいけなかった

 

としてもそばにいられればそれでいい、

 

もう離れたくないって気持ちだった?

 

だとしたら、切なすぎる。

 

しかしながら、やっぱり表れてくるわけ

 

ですよ。ジョニーさんの本性。

 

ラストのネリーさんの歌がとても切ない。

 

けど、きっぱりと気持ちにけじめを

 

つけた決意の歌声。

 

 

てか、一緒に暮して(部屋はカーテンで

 

区切ってあったけど)、筆跡から

 

言葉遣い、立ち居振る舞いまで

 

真似させて、それでも気づかない

 

もんなんだろか。目の前にいて、

 

ネリーさんの真似をさせてる女の人が

 

本当はネリーさんその人だってことに。

 

収容所に行った=帰って来るはずが

 

ない、という認識なのか、

 

帰ってこられたら大変(後ろ暗いとこ

 

あるから)と思ってるからネリーさん

 

生きてる可能性を考えることを

 

無意識に避けているのか。

 

でも元ピアニストだよね?

 

「音」に関しては「プロ」なわけで、

 

しばらく歌ってなくて、その影響が

 

あるかもとは言え、奥さんの「声」も

 

わかんない?

 

それとも元々がネリーさんよりも

 

ネリーさん一族の財産が目当て

 

だった?

 

だからそもそもが、ネリーさんのこと

 

よく見てない、知ろうとしてない、

 

覚えてないって状態だった?

 

…と、ここまで考えて。

 

親戚の名前とか2人だけしか知らない

 

だろうこととか、そういうことを

 

話せば目の前の人がネリーさんだと

 

わかってもらえたんじゃないかと

 

思うのだが、ネリーさん、なぜそれを

 

やらなかったのか。

 

最初に気づいてくれなかったショックと

 

財産山わけしようぜって提案で

 

ジョニーさんを疑う気持ちが生まれて

 

たのかもしれない。

 

ジョニーさん好きって気持ちと、

 

信じられないって気持ち、

 

ずっと天秤にかけながら暮してて、

 

そしてあのラスト、なのかもなぁ。