ドラマ「舟を編む 〜私、辞書つくります〜」(最終感想) | 肉球でポン!

ドラマ「舟を編む 〜私、辞書つくります〜」(最終感想)

放送終了からもう2週間近く経ってしまいましたが、ようやく最終感想です。



出演は、池田エライザ、野田洋次郎、矢本悠馬、美村里江、渡辺真起子、前田旺志郎、岩松了、向井理、柴田恭兵、他。


辞書作りの情熱を注ぐ編集部員たちを描いたドラマです。


いや〜、なんて素晴らしいドラマだったのでしょう。もう終わってしまったなんて…。自分なんて薄口感想しか書けませんがお読み頂ければ幸いです。


お仕事ドラマは数あれど辞書作りという地味な仕事がドラマとして成立するのかとご覧になっていない方は思うかもしれませんが、これが超絶面白いドラマに仕上がっているんですから、原作が素晴らしいのはもちろんのこと(←未読ですが)脚本や演出が素晴らしいんだと思います。


第1話。

思いがけず辞書編集部に異動になった岸辺みどり(池田エライザ)。言葉の使い方って大切。センスの光る「右」の語釈に地味に感動。


第2話。

「恋愛」の語釈に異性の間でという限定を入れるかどうかの議論。ドラマ終盤で結論が出ましたね。


第3話。

水木しげるの語釈について譲れない秋野教授(勝村政信)を辞書は入り口と説得する西岡(向井理)が良かった。


第4話。

図版の検討会議。1時間この会議の場面だけでも飽きずに観れそう。笑

河童って徳利持ってたっけ問題。かっぱっぱールンパッパーの歌は直接商品名がでてないからNHK的にOKなんですね。笑

自分も河童に酒瓶はこのCMの影響って気がします。赤ちゃんが全員天パ問題が思わぬ感動的な結末につながってウルウル。


第5話。

言葉を疑うがテーマ。山梨の方言「からかう」。山梨の出身なのですが「からかう」は聞いたことがあるようなないような…。妹に聞いてみたら父親が使ってたのを聞いたことがあるらしいです。地域や家庭によっても違いますし世代によって方言の浸透度が違いますので、実際にこのような方言によって生じる誤解というのは親子でもあると思いますよ。


第6話。

新社長(堤真一)の方針で紙の辞書が廃止の危機に。デジタルとのセット販売で乗り切ろうとする編集部員たち。ここでも言葉の使い方。「付録」か「特典」かで意味合いが全く変わってきますね。


第7話。

取締役会でのプレゼン。勝算を聞かれて紙の辞書を作り続けることで一人勝ちするという説得は目からウロコでした。ヲタムちゃんの正体には笑った。ハルガスミ(柄本時生)の説得の仕方も良かった。


第8話。

映画版主演の松田龍平がIT企業の社員役で登場。編集作業と紙作りは順調に進むも「血潮」が抜けていたことが判明。第3話での見出語チェックのミスがずっと気になっていたけどここで回収されました。


第9話。

100万語の用例採集カードの見直し。気の遠くなる作業だけどやりがいを感じるよね。

宮本くん(矢本悠馬)の恋が実って良かった。この2人相性良さそう。


最終話。

言われてみれば劇中で刊行は2020年って言っていたけどまさか新型コロナの問題を入れてくるとは予想していませんでした。最後まで言葉に対して真摯な編集部員の姿には心打たれました。



岸辺みどり役の池田エライザ。失礼ながらビジュアルで起用されるタイプの俳優さんかと思っていましたが全然そんなことなかったです。完璧に岸辺みどりでした。


馬締光也役の野田洋次郎。俳優のイメージがあまりないので馬締にしか見えませんでした。

日本語学者・松本朋佑役の柴田恭兵。正直なところあまり好きな俳優ではなかったのですがイメージが変わりました。新境地といったところでしょうか。落ち着いた雰囲気が実に良かったです。


他の方々もその役にしか見えなくて、完全にドラマの世界に浸ることができました。


まだ春ですが今年のナンバーワンドラマ確定と言ってもいいくらい出来の良いドラマでハマりました。

完璧すぎて何もケチをつけるところはないですが、強いて言うなら全10話では短すぎます。もっと観たかったです。

宮本くんを主人公に辞書の紙づくりを描くスピンオフとか観てみたいです。


今後再放送などがあるのか分かりませんが、機会があったらぜひご覧になってみてください。




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