アニメ「伊藤潤二『マニアック』」
Netflixで配信されているこちらのアニメシリーズ、先日観終わりました。
2023年、全12話(全20エピソード)。
日本が誇るホラー漫画の鬼才、伊藤潤二の作品の中から、独特の狂気に満ちた傑作を厳選してアニメ化。不気味で奇々怪々、それでいて独創的な伊藤潤二の世界にどっぷり浸れる恐怖物語集。
(Netflixのあらすじより)
昔から恐怖漫画には興味があったものの、実際にはあまり見てこなかったので「富江」で有名な伊藤潤二の名前は知ってはいても、実際に作品に触れるのは初めてです。
なかなか良かったと思うエピソードのあらすじ(Netflixのあらすじを引用)と簡単に感想を…。
「トンネル奇譚」
五郎の母はトンネルに入ったきり、生きて戻らなかった。五郎は、最後に母の姿を見たトンネルを再び訪れる。
なぜそうなったのか理由なし。説明なし。理屈抜きで怖い。
「アイスクリーム・バス」
妖艶な若い男が運転するアイスクリームバス。子供たちは、バスに夢中なのだが...。
結末が想像以上にエグかった…。
「首吊り気球」
大人気の女性アイドルは不可解な自殺を遂げ、それから間もなくして彼女の幽霊の目撃情報が相次ぐ。その幽霊とは、気球のように浮かんで空を飛び回る巨大な彼女の頭だった。
ミステリー調の出だしから思いがけない恐怖の連鎖に…。マジで怖い!
「墓標の町」
友人が住む町を目指して車を走らせる剛と妹のかおるは、不注意から少女をはねてしまう。気が動転したまま先を急ぐ2人は、道路の真ん中に無数の墓石が立つ異様な町にたどりつく。
見知らぬ町で不思議な目に遭うという設定のミステリーやホラーが昔から好きなので、こういうの堪らんですわ。とにかく不気味の一言に尽きる!
「恐怖の重層」
麗実は交通事故にあい、顔の半分が裂けてしまう。はがれた顔の下に現れたのは、年輪が重なるように成長してきた麗実自身の姿だった。
発想自体が恐ろしいのにビジュアル的にも恐ろしい!
「富江・写真」
写真部の月子は、依頼された人物の写真を撮っては校内でこっそりと販売していた。転校してきたばかりの富江は月子のことを快く思わず、高慢な態度で月子に圧力をかけ始める。
何作かある富江作品の一つ。ただただ怖い!
「耐えがたい迷路」
2人の少女は山で道に迷い、異様な宗教団体の修行場に入り込んでしまう。
閉所に迷い込む怖さ!
「路地裏」
下宿先に入居した若い男は、壁に囲まれた奇妙な路地が家の隣にあることに気づく。
隠された空間って気になるけど怖いんですよ…。
「首のない彫刻」
首がない彫刻を作り続ける美術教師は、何者かに殺されてしまう。その遺体は、彼の作品のように首なしだった。
犯人は誰かって話かと思ったら違った…。マジ恐ろしい!
「耳擦りする女」
まゆみは自分の行動を決められず、半狂乱になってしまう。そんな彼女のために、不思議な女性が付添人として雇われる。
ただ不気味なだけかと思ったら実は真相が恐ろしい!
どの作品にも言えることですが、なぜそういう恐ろしい現象が起こったのかの説明はなくて理屈抜きで怖いという話ばかりです。しかも回避しようがない狂気の事態に巻き込まれるから余計に怖いのですわ…。
80〜90年代の作品が多くて、今時のホラーとは一味違ったやや古めかしい味わいが自分好みで非常に楽しめました!
ホラー好きの方は是非ご覧になってみてください!