ドラマ「ミステリーゾーン」シーズン4 | 肉球でポン!

ドラマ「ミステリーゾーン」シーズン4

ケーブルテレビのスーパー!ドラマTVで放送していたのを録画して観ました。

 

「世にも奇妙な物語」の原型にもなったオムニバス形式のSFミステリードラマです。

(シーズン4:1963年)

 

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シーズン3までは30分番組でしたがシーズン4から1時間番組になっています。

 

放送時間が拡張した分もしかして内容が薄くなるのではないかと危惧しましたが全くの杞憂でした。

むしろクオリティが高くなって満足のいく作品が多くなりました。

 

前シーズンまではワンアイディアのような作品もありましたが今シーズンではアイディアだけに頼らないドラマとして見応えのある作品も多くなりました。

 

全18話の簡単にあらすじと感想を…

 

不思議な物語の雰囲気を何となくでも感じてもらえたら幸いです。

 

 

第1話「おのれの影」/In His Image

男が婚約者とともに数年ぶりに故郷に帰ると街の様子がどことなく違っていて実家には知らない男が住んでいた。男は真相を探ろうとするのだが…

まさにこういうのが観たかったという自分好みのSF作品。今観るとオチがいささか弱い気もするが面白い。

 

第2話「海底の墳墓」/The Thirty-Fathom Grave

米駆逐艦が航行中、海底に沈んだ第二次世界大戦中の潜水艦から奇妙な音が聞こえてきた。潜水夫を潜らせ音の正体を調べるのだが…。

1時間番組になって予算が増えたのか船上や水中で撮影するなど凝っている。なかなか面白いが結末が少し物足りない。

 

第3話「幻の谷間」/Valley of the Shadow

新聞記者の男は車で田舎町に迷い込む。住民が不思議な装置を使うのを目撃した男は町に留め置かれるが…。

男は町から出られるのか?住民達の正体は?スリリングで面白い。結末も良い。

 

第4話「暗闇の男」/He's Alive

小さなネオナチ組織のリーダーは演説をしても聴衆には響かない。しかし暗闇に現れた謎の男に助言を受けてから演説は盛況になる。

社会派の作品。第二次世界大戦終結後20年も経ってない当時にナチズムを題材にするなどなかなか攻めてると思う。謎の男の正体には薄々気が付いたがそれでも面白い。

 

第5話「物云わぬ少女」/The Mute

幼い頃からテレパシーの訓練を受けて育てられた少女は家事で両親を亡くし警察官の家庭に引き取られる。テレパシーのおかげで今まで喋ったことのない少女だったが…。

幸せとは何かを考えさせられる作品。どういう結末になるか全く想像できなかった。この手のドラマでこういう形で超能力を扱った作品って意外に少ないかも。

 

第6話「幻の宇宙船」/The Death Ship

資源開発のためにある遊星に着陸した宇宙船。3人の宇宙飛行士はそこで全く同じ宇宙船が墜落していてその中に自分たちの遺体があるのを発見する。

設定と展開は面白いし結末も良いが少し分かりにくく結末の衝撃度が足りないのが残念。

 

第7話「夜の女豹」/Jess-Belle

ジェスは好意を抱く男をものにするため魔女と噂される女性からある薬をもらう。しかしその代償として夜は女豹に変身してしまう。

魔女が出てくるダークファンタジー。苦手な系統の話だけど悪くはなかった。

 

第8話「人形の家で」/Miniature

内気で冴えない男は博物館にあるミニチュアの人形に恋をする。やがて彼の妄想は膨らんでいき…。

21世紀の現代でも全然通用する傑作。むしろ現代の方がより時代背景が合いそう。類似のアイディアに触れているのでオチは予想通り(というかこれ以上のオチはない)だったけどそれでも面白い。

 

第9話「魅いられた男」/Printer's Devil

倒産寸前の新聞社を経営する男の前に新聞記者だという謎の男が現れ雇ってくれと言う。どこの新聞社よりも早くスクープを取ってくる彼のおかげで経営は持ち直すのだが…

展開と結末は決して悪くはないと思うが、いかんせん写植機を使った組版だとか新聞に速報性が求められてたりとか、背景が今となっては時代遅れで古びてしまっているので素直に楽しめないのは残念。

 

第10話「歴史のかきかえ」/No Time Like the Past

タイムマシンを発明した男は過去に戻って歴史を書き換えようとする。

タイムスリップ好きとしては興味深い内容だったが、盛り込みすぎで雑になってしまった感じ。結末も物足りない。

 

第11話「宇宙飛行士の幻想」/The Parallel

通信が途絶えた宇宙飛行士は気がつくと地球に戻っていた。彼は家に帰るが次第に違和感を感じていく。

原題からも想像できるようにパラレルワールドを扱った作品。次第に平行世界だと気づいていく展開は非常に面白いし結末も良い。

 

第12話「四つめの願い」/I Dream of Genie

冴えない会社員の男は古道具屋で古いランプを買うが実は魔法のランプだった。魔人に1つだけ願いを叶えると言われて男はいろいろと願いを夢想するが…

果たして男は何を願ったのか。アラジンの魔法のランプをモチーフにした話は数あれどこの結末は全く想像できなくて思わず「わ〜すごい!」って口走ったほど衝撃を受けた!自分ももし何か1つ願いが叶うならと想像することはあるがこの発想は全くなかった。素晴らしい結末の傑作。

 

第13話「陳列された目」/The New Exhibit

博物館で殺人鬼の蝋人形を手入れしてきた男は人形に異様なほど執着していた。博物館の閉鎖に伴い彼は自宅で蝋人形を保管することにする。

オカルト作品。中盤はサスペンスな展開で面白い。結末も予想外で良い。まさに「深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いている」のです。

 

第14話「再び故郷へ」/Of Late I Think of Cliffordville

非情なやり方で財をなし全てを手に入れた男は人生に退屈していた。そんなある日、謎の女に出会い財産と引き換えに過去に戻りもう一度人生をやり直すことにする。

勧善懲悪な結末は良いが設定が甘いというか中盤が分かりにくかったのは残念。

 

第15話「落ちた時計」/The Incredible World of Horace Ford

玩具会社のデザイナーの男は子供の頃の話ばかりしていた。ある日子供の頃に住んでいた町に行ってみると友達が子供の頃のままの姿で遊んでいるのを見かける。

悪くはないががもっと不思議な何かが起こって欲しかった。

 

第16話「太陽が二つ輝く」/On Thursday We Leave For Home

宇宙開拓民たちは太陽が2つある不毛な星で30年もの間苦しんできたが、ようやく地球から救出の宇宙船がやって来る。隊長を中心に団結してきた開拓民たちは喜ぶが…。

設定はSFだけど内容はヒューマンドラマで隊長の気持ちや開拓民との関係性の変化が興味深くて面白い。連続ドラマに出来そう。

 

第17話「霧に消えた船」/Passage on the Lady Anne

結婚6年目の夫婦は関係修復のためロンドンまであえて客船での旅に出る。その船の乗客はなぜか老人ばかりで…。

面白くてどういう結末か期待したが、結局どういうことだったのかイマイチはっきりせずモヤモヤした。まあなんでも説明すればいいというものでもないんで、これはこれでいいのかも…。

 

第18話「魔法入門」/The Bard

売れない脚本家の男は本で学んだ魔法でシェークスピアを呼び出し、自分の代わりに脚本を書いてもらうのだが…。

コメディタッチの作品だが展開も結末も大して面白くはない。最終回なので期待したがなぜこの作品を最終回に持ってきたのか疑問。

 

 

引き続き最終シーズンであるシーズン5も放送中なのでまた観終わったら記事にします。