
石坂洋次郎原作の「若い人」、吉永小百合、石原裕次郎、浅丘ルリ子と豪華な顔ぶれ、テレQだったので福岡のみの放送だったのだろう。面白かった、石坂洋次郎の小説は一人一人の人間が本当に生き生きと描かれている。
祐次郎扮する「先生」に恋する「女学生」吉永小百合の多感な乙女心が見事に演じられていて最近のCMでしか彼女を知らない人にはきっと想像できない女優さんだろうとおもう。若い頃に映画を見た記憶はあるがあの乙女の揺れ動く心は今なら少しはわかっても若い頃にはさっぱりわからんだった。おじさんになったほうがわかるというのも変だが・・わかる。
若い頃は相手が吉永小百合とはいわないが同じような乙女であったら男にとっては全く苦手な状況ばかりが続き連戦連敗だろう!?。男の鈍感は乙女のいらいらを募らせるばかりで悪循環の繰り返し。ある方が男と女は異星人のようなものとおっしゃったがまさにその感を強く抱かせる映画だった。
その乙女や乙女と張り合って祐次郎「先生」に恋する浅丘ルリ子「先生」をも産み出し、女性同士の嫉妬と共感関係をも見事に描いた作家石坂洋次郎はきっと一生青春を過ごした人だろうと感じる。わたしもまた、そうありたい。
@「若い人」のワンシーン