
兵庫県佐用町は20年度は毎月ケーブルテレビで住民ディレクター番組の制作を行います。中心になっているのはまちづくり課です。私も随分長い間多くの行政を見てきましたが、ここ佐用町のまちづくり課は職員間のコミュニケーションがとてもよくできていると感じます。今日も朝8時半には課の朝礼が始まり、課長以下全員が昨日あったことの報告と今日の仕事、日程などを話します。
番組制作は山江村で培ってきた町内の地区周りをやっていますが、毎回まちづくり課から数人、課以外の職員も何人か参加しています。半年かけて仕組みづくりを整理してきましたが、民間と行政が連携、協働する仕組みがバランスよく出来上がってきました。このNewsで何回か書いていますが、佐用モデルはきっとケーブルテレビをもつ全国の市町村や地域密着、住民参加を考えている都市型ケーブルテレビ、勿論民放でも大いに参考になるのではと思います。
ケーブルテレビが町にあるということは、しっかり住民主体の番組制作が行えると想像以上にテレビ効果があるのです。制作プロセスそのものがコミュニケーションを育て、表面的ではなく個性がしっかり伝えられるので、番組によって地域でもお互い知らなかった人たちが知り合う、まさに新しい出会いの場となっていくのです。今日も中心メンバーの民間人の千種さんと役場の久保さんでラーメン屋に入りましたが、住民の人が情報があるのでテレビをよろしく、と相談に近寄っていました。町を歩いていてもよく声をかけられます。特に千種、久保コンビが漫才のような絶妙な会話を展開するので、地域の皆さんの本音がうまく引き出されていきます。
4月に始まったばかりなので課題は山積みですが、聞いているとこの短期間でこれほどの課題が出ているのは相当反応があるということで、特に苦情に近い反応が目立ってきているのは、テレビの世界でいうとかなりいい状況です。関心度が高いから起こるのですから。民放でもいわゆる毒にも薬にもならない放送はどっちの声もありません。苦情が多い放送はその何十倍もの評価する空気があります。独断と偏見のように聞こえるかもしれませんが、ほぼ間違いないと思います。さらに、次々と出てくる課題に素早く対応する力が民と官両方にあるので頼もしいです。佐用チャンネルは注目のケーブルテレビです。