ブレない『丁寧な無視』作戦 | 猫の遠ぼえ『次の世代に残したい日本』

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安倍晋三応援ブログです。
やっと明るい未来を語る政治家が総理大臣になりました。しかし、闘いはまだまだこれから。子や孫が希望を持てる国になることを願うおやじです。

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安倍総理は昨日(23日)政府専用機でフランスに向かったが、首相動静によるとその前に官邸で河野外相と会っている。出発前のあわただしい時に50分も会談したのは、韓国のGSOMIA破棄への対応を協議するためだったことは間違いない。

おそらく菅官房長官など官邸の主要メンバーも入って協議したはずだ。
そのうえで、安倍総理はぶら下がり会見に応じて次のように述べた。
(前半のG7ビアリッツ・サミット出席に関する部分は割愛。また太字強調はブログ主)

(大韓民国政府によるGSOMIA(日韓秘密軍事情報保護協定)終了の発表について)

「日韓請求権協定に違反するなど、国と国との信頼関係を損なう対応が、残念ながら韓国側が続けているわけでありますが、日本はその中にあっても、現在の北東アジアの安全保障環境に照らせば、日米韓の協力に影響を与えてはならないという観点から、対応してまいりました。今後とも米国としっかりと連携しながら、地域の平和と安定を確保する、また日本の安全を守るために対応していきたいと、こう思っています。日本として韓国に対しては日韓請求権協定への違反の解消といった、まず国と国との信頼関係を回復し、そして約束をまずは守ってもらいたいというこの基本的な方針には今後も変わりはありませんし、彼らが国と国との約束を守るように求めていきたいと考えています。」
(令和元年8月23日 G7ビアリッツ・サミット出席等についての会見)より
http://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201908/23kaiken.html


総理は今月6日の記者会見でこの件についてコメントしているが、今回の発言はその時とほとんど変わらない。「約束は守れ」と繰り返し言っているだけで、文大統領渾身のGSOMIA破棄にはまったく触れていないのである。

国同士の約束を守れない国と安全保障での連携など話し合うことはできないというわけだ。
また、河野外相も私の知る限り下記のツイートをしただけで、会見などは開いていない。


外務大臣談話 令和元年8月22日
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/page1_000873.html


午前中に韓国側が長嶺大使にGSOMIA破棄を通告してきたのに、外務大臣の反応はたったのこれだけなのである。しかも、引用している『外務大臣談話』は前日22日にすでに発表していたものだ。長嶺大使がその場で抗議した内容もこの談話に沿っている。

河野大臣はその後もいつものようにフォロワーとの気楽なやり取りを楽しんでいるから、このごく短いツイートに込められた「ボールはそっちにある」とのメッセージが強調されている。
「約束を守れ」以外に、いまこちらから言うべきことはないのである。

一方、韓国大統領府は「韓国の国家的自尊心まで傷付けるほどの無視を続けた」ことをGSOMIA破棄の理由に挙げている。つまり、無視されるのが一番困るということであり、わが政府の『丁寧な無視』の正しさが証明された形だ。

そんな中、ネットの一部で評判の悪い岩屋防衛相は取材に応じて次のように述べた。


GSOMIA破棄 岩屋防衛相発言要旨「失望禁じ得ず、極めて遺憾」
2019.8.23 18:21

 GSOMIAは日韓、日米韓の安全保障分野での協力と連携を強化し、地域の平和と安定に寄与していると認識していた。これまで毎年自動延長され、日韓双方にとって意義ある役割を果たしてきた。北朝鮮のミサイル発射事案でも、有用な情報交換がなされた。

 日韓間にさまざまな案件があるのは事実だが、わが国周辺と地域の安保環境が厳しさを増す中、日韓、日米韓の連携は重要だ。GSOMIAが継続されるべきだというわが国の意思は再三にわたって伝えてきた。

 それにも関わらず韓国政府が終了を決めたのは現下の地域の安全保障環境を完全に見誤った対応で失望を禁じ得ず、極めて遺憾だ。韓国側に強く抗議した。

 日本側として対応に非は全くない。わが国の安全の確保に支障が一切ないよう日米関係を基軸に万全を期す。韓国側には再考と賢明な対応を強く求めたい。

https://www.sankei.com/politics/news/190823/plt1908230028-n1.html


内容的には『外務大臣談話』とほぼ同じなのに、岩屋嫌いの一部の人は「再考」の部分に反応して批判している。相手が一方的に破棄してきたのに、こちらから再考を求めるなど何ごとかというのである。

しかし、日韓外相会談を終えた康京和外相が韓国に戻る前に青瓦台がGSOMIA破棄を発表するなど韓国側は決して一枚岩とは言えない。また、韓国予備役将官団体が「破棄に反対」の立場を表明するなど、軍関係も文大統領と考えが一致しているとも思えない

韓国のマスコミも世論も二分されているし、国民の関心は大統領側近のスキャンダルに向いているという。その動向次第では文大統領が窮地に立ち、政策転換となるかもしれない。

だから、現段階で北朝鮮の脅威に備えて日韓の連携をできるだけ維持しておく必要がある。

混乱の見られる韓国政府に対し、わが政府は一致して極めて冷静だ。
安倍総理は「約束を守れ」としか言わないし、河野外相は外相談話に付け加えるようなことは何も言っていない。

一時は輸出管理に関するマスコミ報道に異議を唱えていた世耕経産相もここのところ静かだ。

ここまで連携が取れている安倍内閣の中で岩屋防衛相だけが蚊帳の外であるはずがなく、彼の再考を求める発言も『丁寧な無視』の一環と考えるべきである。

外務省による抗議も岩屋大臣の再考と賢明な対応を求める発言も韓国側から一方的に破棄してきたことを内外にはっきり知らせる意味合いがある。
それぞれが役割分担して韓国側に言い訳の材料を与えないようにしているのである。

韓国国内でも強い批判が出始めている文大統領が今後何をしてくるかは予測できない。
だから、わが国としてはあらゆる事態に備えて準備する一方、当面は『丁寧な無視』を続けるのがベストなのである。

(以上)
 

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