霞が関もポスト安倍は菅官房長官? | 猫の遠ぼえ『次の世代に残したい日本』

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菅官房長官の外交デビューは成功裏に終わった。
米側が異例の厚遇で迎えたのは、氏が安倍政権の屋台骨を支える重要人物だからということもあるが、外務省をはじめとする霞が関の官僚たちの奮闘の成果でもあるようだ。


菅外交、霞が関も「首相級」で支援
産経 2019.5.12

 菅(すが)義偉(よしひで)官房長官は12日、米国訪問を終え羽田空港に帰国した。「令和おじさん」として世間の知名度を一気に上げ、「ポスト安倍」としても注目を集める中、ペンス副大統領ら高官が応対した米政府側だけでなく、霞が関も「首相級」ともいえる約40人の態勢で菅氏の事実上の外交デビューを支えた。(ニューヨーク 中村智隆)

 「菅長官の訪米を全力で支える」

 菅氏の訪米前に、ある外務省幹部はこう語った。訪米に失敗があってはならないという霞が関全体の最重要ミッションだったのだ。

 特に外務省は相当な力の入れようだった。鈴木量博北米局長だけでなく、北朝鮮問題も議論になるとして金杉憲治アジア大洋州局長も加わった。

 安倍晋三首相とトランプ米大統領の通訳を担当する外務省総合外交政策局総務課の高尾直首席事務官も、菅氏の通訳として同行した。同行はしなかったものの、秋葉剛男事務次官は菅氏の訪米前の説明を受け持った。防衛省も次官級の西田安範防衛審議官らが同行した。

 霞が関を操る実務能力の高さで知られる菅氏ではあるが、安倍首相や河野太郎外相のように英語が得意でないことは自他ともに認める事実だ。高尾氏は、日米首脳会談だけでなく安倍首相とトランプ氏のゴルフの際の通訳も担当し、トランプ氏の長女、イバンカ大統領補佐官ら米側の信頼が厚く、今回の菅氏の外交の隠れたキーパーソンだった。

 さらに、本来は安倍首相のサポートが主任務である和泉洋人首相補佐官も同行した。国土交通省出身でインフラ輸出に通じた和泉氏は、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」を念頭に置いた「自由で開かれたインド太平洋」の推進といったテーマで菅氏をサポートした可能性がある。

 「三者三様に盛り上がった」

 ペンス氏らとの会談など菅氏の主要な日程が終わった10日夜(日本時間11日午前)、政府関係者は米ニューヨークでこう語った。その顔には無意識のうちに安堵(あんど)の表情が浮かんでいた。

https://www.sankei.com/politics/news/190512/plt1905120017-n1.html


この外遊で表面的には目新し成果は見当たらないが、官僚の安堵の表情が今回の外遊の成功を物語っている
菅氏がこの時期にわざわざ訪米した目的は十分に達成したということだろう。

産経以外の各社も40人を超える官僚が同行したなどと伝えており、霞が関の力の入れようも相当なものだったようだ。

そして、政府関係者の「三者三様に盛り上がった」との証言からは、彼らが今回のミッションにやりがいと達成感を感じていることも伝わってくる

総理側近の和泉首相補佐官やカリスマ通訳の高尾首席事務官が同行したのは安倍総理の配慮だと思われるが、ネットではあまり評判の良くない外務・防衛官僚たちがここまで熱心に取り組んだのは、菅氏自身の人望、人徳のおかげではないだろうか

内閣人事局の設置に辣腕を振るった菅氏が官僚に良く思われていなくても不思議ではない
しかし、もしそうなら、そんな相手にこれほど熱心に尽くすだろうか。
やはり、霞が関の中にも菅氏の味方は相当数いるということだろう。

とはいえ、高学歴のエリート集団である霞が関の官僚が、たたき上げの菅義偉氏の言いなりになるはずがない

特に外務官僚はエリート意識が強いと言われており、反発も大きいのではないか。

かつて菅義偉氏は、産経新聞のインタビューで、そんな官僚たちにどのように対してきたかについて次のように語っている。

第二次安倍政権発足から1年8カ月ころ(2014年8月)の産経記事から。
内閣人事局が設置されたのが2014年5月だから、このインタビューはそれからしばらく経った頃のものだ。


【水内茂幸の夜の政論】2014.8.14
菅氏「帰郷断ち切るまでに30年」〝当たり前の政治〟実践へ理詰めの官僚掌握術

https://www.sankei.com/politics/news/140814/plt1408140001-n1.html

(以下引用)

 官僚掌握術の極意とはなんですか

 「横浜市議時代、長老議員から『役人とケンカするときは理詰めでやれ。絶対感情ではやるな』と教えられました日本の官僚は極めて優秀ですから、感情だけならすぐ見抜かれてしまう。理詰めで負けると何も言えなくなってしまうんですよ」

 菅さんがペリエを口に含む。アルコールはまったく飲まない口だが、官僚の話題になると表情が一気に引き締まる。

 「例えばね。私はこの前久しぶりに注意したのですよ」

 菅さんが実例にあげたのが、今年2月に山梨県などを襲った大雪の事後策だ。当時は幹線国道に車が放置され、除雪車の搬入が遅れて雪害が拡大した。行政が車を勝手に移動できないということも要因だった。政府はこれを教訓に、大規模災害の対策法案作りに取り組んでいる。

 「この前担当官僚が来て『来年の通常国会に法案を出したい』と言ったんですよ。それではこの冬に間に合わず、万一同じ事態が起きたら国民に申し訳ない。私は『秋の臨時国会があるだろう』と一喝すると、官僚は『(移動は)現行法制でもできます』と切り返してきた。私は現場で『今の法律では車に傷を付けても保障できず、なかなか強制移動に踏み切れない』という悲鳴を聞いていましたから、矛盾点を正しました」

 官僚氏は翌日、再度菅さんを訪ね、「法案は今秋にやります。現行法でも移動はできるが、傷つけたら弁償できないので、結果的に移動できませんでした」と白旗をあげた。

 「私が思うには、法律上の権限関係が複雑なのだと思います。官僚はスピード感が足りないと思います。政治家というのは0点が許されない職業です。常に最悪の事態を考え、物事を前に進めていくのが政治家の責任です」

(引用ここまで)


当時は、官僚たちがまだ思うように動いてくれずに苦労している様子が伺える。
しかし、その後も力づくでいうことを聞かせようとせず、誠実に理を説く姿勢を続けたことが現在に生きているようだ。

そうでなければ、霞が関挙げてになるはずがない。

菅氏の現実主義的かつ誠実な手法は総理をはじめ、この政権に共通するものだ。
政権時代はもちろん、野党に戻ってからも何かあるごとに官僚を呼び出して怒鳴りつけるパフォーマンスをやめない旧民主党とは対照的ではないか。

私が彼らの立場なら、質問通告を真夜中に出されて徹夜するより、前向きの案件のために必死の思いをする方がよほどいい。ゴミ質問への答弁を考えるより、国益を守るために交渉準備をする方がよほどやりがいを感じる。


外務省の官僚たちは安倍政権で総理、岸田前外相、河野太郎外相らと6年半一緒に仕事をしてきた。
各省庁を横断する案件には菅義偉官房長官が関わってきた。
これで外務省に変化が表れないはずがないのである。

最近、河野大臣のツイッターで目にした次の写真も、外務官僚たちの充実感を感じさせるものだ。


撮影者はおそらく河野大臣自身だろう。
リラックスした何気ない場面ではあるが、この一枚で大臣と彼らのチームワークの良さが感じられる

もちろん、既得権にすがる官僚もまだまだ多いだろう。特に元官僚の中には反日としか思えないのもいる。

そのような体質をそう簡単に変えられるとは思わないが、それでも、少しづつ、しかし着実に彼らの意識が変わり、味方も増えていることも間違いない。

安倍政権が終わって路線が変われば、そんな人達の、これまでの努力も無になってしまうかもしれない。

いま頑張っている官僚なら、次の政権にもこれまでの路線を引き継いでもらいたいと考えるはすである。

そういう観点からも、ポスト安倍の最有力候補は菅義偉官房長官ということになる。

菅官房長官の初外交に多くの霞が関官僚が熱心に取り組んだとの報道から、そんなことを考えた。

(以上)

 

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