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韓国の文在寅大統領が米国で冷遇され、ほとんど相手になれなかったことが話題になっている。これに関して様々な報道があるが、二人だけの会談が通訳を入れてたった2分だったことと、トランプ大統領の気持ちを隠そうともしない表情がすべてを物語っている。
https://twitter.com/minajyounouchi/status/1116848198834745344
文大統領“屈辱” 米韓首脳会談たった「2分」 北への制裁解除熱望も成果ゼロ文在寅
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/190412/soc1904120015-n1.html
記事によると、トランプ大統領は公開の首脳会談冒頭にいきなり次のように述べたという。
「今は適切な時期ではない。(北朝鮮が『完全な非核化』をして)適切な時期を迎えれば、大きな支援が行われるだろう。韓国、日本、多くの国々も支援に手を挙げると考えている」
さらに、金正恩氏との3回目の米朝首脳会談についても、「可能性はあるが、急ぐつもりはない」といい、米国の求めるビッグディールは「核兵器を取り除くことだ」と明言している。これが米側の結論なのだから、いまさら文大統領と相談することも頼むこともないのである。
そして、この会談を注視していたはずの金正恩氏がすぐさま反応を示している。
彼は最高人民会議での演説で文大統領の一連の行動に関して次のように発言している。
「南朝鮮(韓国)当局は、すう勢を見てためらったり、騒がしい行脚を催促しておせっかいな『仲裁者』『促進者』の振る舞いをするのではなく、民族の一員として気を確かに持って自分が言うべきことは堂々と言いながら、民族の利益を擁護する当事者にならなければならない」
(金正恩氏、文政権に「おせっかいな仲裁者ではなく...」 米韓首脳会談も不調、苦しい立場に Jキャスト 2019/4/13 17:26)より
https://www.j-cast.com/2019/04/13355174.html
トランプ大統領は態度で「お前といまさら話すことはない」ことを示したが、金委員長はズバリ「おせっかい」と指摘している。
韓国の仲裁など邪魔でしかないということを、ネットと報道を通じて確かめ合っているのである。
そして、もっとも重要なメッセージとなっているのは、米韓首脳会談でのトランプ大統領の発言を踏まえたと思われる次の部分だ。
「私とトランプ大統領との個人的関係は両国間の関係のように敵対的ではなく、われわれは相変わらず立派な関係を維持」
「米国が正しい姿勢をもってわれわれと共有できる方法論を探した条件で第3回朝米首脳会談をしようとするなら、われわれとしてももう一度ぐらいは行ってみる用意がある」
「今後、朝米双方の利害関係に等しく合致し、互いに受け付け可能な公正な内容が紙面に書かれれば、私は躊躇(ちゅうちょ)せずその合意文にサインするであろうし、それは全的に米国がどんな姿勢でどんな計算法をもって出てくるかにかかっている」
(同上)
トランプ大統領はこれまで何度も金委員長を持ち上げるツイートをしており、会談が決裂しても個人的関係は良好だともアピールしてきた。
それに金氏も上記のように応じたのである。
そして、文大統領との会談後は北朝鮮に関して何も発言していなかったトランプ大統領はツイッターでこれに反応している。
私との関係はいぜん良好であるとの金正恩氏の発言に同意する
最高という言葉の方がより正確だろう
相互の立場を完全に理解している点から、三度目の会談はよい結果になるだろう
北朝鮮は巨大な成長を遂げ、金委員長の指導で豊かになれる潜在力がある
北が非核化され、制裁も解除され、世界有数の成功した国となる日も近いことであろう
その日を楽しみにしている
https://twitter.com/Mishimadou/status/1117287847138979841
https://twitter.com/Mishimadou/status/1117287847138979841
アメリカと北朝鮮の首脳同士がこんな形で意見交換するようになるとは少し前までは考えられなかった。
2月に行われた2日目の米朝首脳会談はトランプ大統領が席を立って決裂したが、その原因はトランプ政権の意向が事前に北朝鮮側に正しく伝わっていなかったからだと言われている。金委員長はアメリカが北の核開発の実態をかなり詳しく把握していることにも驚いたそうだ。
つまり、北側の見通しが甘かったということだ。
とはいえ、トランプ大統領は金正恩氏に時間を与え、彼が状況を正しく把握しなおしたうえで。改めて交渉の場に出てくるように促しているのではないか。
ただ、いくら独裁者でも軍部を無視してどんどん非核化を進めるわけにはいかない。もし、非核化を受け入れて中国やベトナムのような体制に変えてゆくことになっても、現在の独裁体制をどんなプロセスでどんな体制に変えるのかは相当難しい問題だ。
深読みしすぎかもしれないが、トランプ大統領が「相互の立場を完全に理解している」と述べているのはそういう意味での金委員長へのメッセージに思える。
北が混乱に陥ることは周辺国への影響は大きく、我が国も「ざまあみろ!」では済まないのである。
だから、3度目の首脳会談が開けるようになるには少し時間が掛かるのではないか。
そして、そこで、浮上してくるのが日朝首脳会談である。
トランプ大統領は「経済発展のためには日本の支援が不可欠」「そのためには拉致問題が必要」として、二度にわたり金委員長に日朝首脳会談を要請した。
もちろん、安倍総理は首脳会談に強い意欲を示しているし、習近平主席もトランプ大統領と同じことを委員長に伝えていると言われている。
日朝間で水面下の下交渉が行われている可能性も高い。
政府は6月のG20で来日する文大統領との首脳会談を見送る検討をしているというが、あっても話をすることはないし、北との関係ではむしろ邪魔でしかない。
もう、文大統領の出番はないのである。
彼には”蚊帳の外”がお似合いだ。
(以上)
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