スリランカから帰国してから、怒涛の日々がつづいた。
文さんオペラと古市さんオペラの脚本書き、ライブ先にCDやギターを発送し、
出版する本の編集者と東京駅で打ち合わせし、岐阜で里江「癒しの家」2本、名古屋でコンちゃんバースデイライブ、群馬前橋でヘアーサロンマルヤマ57周年記念と、4連続ライブ。
群馬NO1の「くろ松」で極上のラーメンを食べ、
日光へもどって宇都宮で定期検診で胃カメラを撮り、あべちゃんとVログを撮り、
鎌倉で文さんオペラを大成功させ、イタリアン日本一にもなった横浜「サローネ2007」で食べ、
宇都宮HISで次のスリランカのチケットをとり、岐阜ライブに送るCDや本をつめた段ボールを力まかせに持ち上げた時だった。
グキッ!
10数年ぶりの激痛が腰に走る。
スリランカの荒波を60日間休まずに泳ぎ続けた健康体が、あまりの痛みに崩れ落ちる。
う、動けない。
立つことも、しゃがむこともできないのだ。
その日は急に気温が冷えこんだ日で、薄着でストーブをつけることさえ忘れていた。
ベッドで横向きになって、胎児のようにまるまる。
体を伸ばすことさえできないし、仰向けに寝ることもできない。
ぎっくり腰とは「腰骨のねん挫」である。
腰骨は手足と違って、可動領域が少ない。
それを補っているのが肩甲骨や股関節の筋肉で、疲れが溜まっていたり、寒い時に、不自然な体勢でものを持ち上げた時に起こるという。
東京まで行ければ、「門前仲町間接整体」という名医福井先生がいるのだが、やることが山積みで、その時間はない。
ベッドに寝ながらYouTubeでツボやマッサージで自力で治そうと試みる。
なんとか立てるようになり、ハロウィンシリーズ10枚と海亀シリーズ6枚のキャンバスを木枠に貼る。
おおーすべてを並べてみると、壮大なながめである。
よくぞ短期間でこれだけすごい作品を描き上げたな〜オレ!
しかしアーティストとは本当にバカで、ぎっくり腰になっても「ここを変えればもっと良くなる」などと、悲鳴を上げながら描いてしまうのである。
絵の具を絞ったり、腰をひねるたびに「いてー!」と阿鼻叫喚を上げながら、16作品の微調整を終えた。
油絵は乾きの時間があるので、岐阜ライブ前に終わらせないと、間に合わない。
10月31日に編集者と打ち合わせをし、すぐニス塗りをして4日にカエルと画集用の正式撮影。
その日のうちに北海道へ発送。
11月7日から北海道。11日勇者の祭典でハロウィン絵画個展と、ギリギリのスケジュールがつまっているのだ。
ぎっくり腰も3日目でやっと立てるようになった。
週末の岐阜ライブの選曲とひとりリハーサルをしたが、座りか立ちのままだったらいけそうだ。
オレは150カ国旅して数々の危険をくぐり抜けてきたが、なにげない日常に危険はひそんでいる。
神様がおごりたかぶったオレに教えてくれた。
「健康こそが宝」
「がんばる」の語源は「我を張る」だからね。
「がんばっちゃいけない、がんばっちゃいけない」これを肝に銘じよう。
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