「Win -Win」の時代 | New 天の邪鬼日記

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小説家、画家、ミュージシャンとして活躍するAKIRAの言葉が、君の人生を変える。

オレの歌にこんなのがある。

「トゥルーストーリー」

ウサギとカメが競争しました
ウサギは Pyon pyon
カメは Slow slow
ウサギはシエスタ
カメは勝った
This is not true true true story

その話を聞いた女の子がいった
どうしてカメはウサギを起こして
いっしょにゴールインしなかったのかな
This is the true true true story

真実はいつもひとつじゃないから
あなたが世界を選びなさい
(アルバム「Fin del mund」より)

こういう考え方を「Win -Win」(ウインーウイン)という。
「自分も勝ち、相手も勝つ」という意味だ。
スティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣―成功には原則があった!」などで知られているビジネス用語だが、商品の売買や取引などで、両者ともにメリットを勝ち取ること。
今までの時代は、ウサギとカメのように相手の隙を突いたり、相手をけ落として自分だけ勝つ「Win-Lose」がいいことだとオレたちは教えられてきた。
ちなみに自分が引いて相手を勝たせることを「Lose-Win」、自分も相手も道連れで損をするのを「Lose-Lose」という。

アメリカの心理学者モートン・ドイッチが「トラッキング・ゲーム」というシミュレーション実験をおこなった。
A社とB社というライバル関係の運送会社があって、目的地へ通じる直線道路とまわりみちがある。
2社とも直線道路を使いたいが、この道は車1台しか通れない。
この場合、「道を譲らない」と「道を譲る」のふたつの選択がある。
「道を譲らない」(「Win-Lose」)を選択したグループはお互いを妨害し、効率よく荷物を運べなかった。
「道を譲る」(「Lose-Win」)を選択したグループは、「相手に譲られたら、今度は自分が譲る」という協力関係をつくり、効率よく荷物が運べた。(「Lose-Win」と「Win-Lose」によって、「Win -Win」となる。)

実験にはさらに「コントロール・ゲート」が付け加えられた。
A社が「コントロール・ゲート」の権限をもった。
予想ではA社がB社を脅迫、または支配できる力(「Win-Lose」)をもったので、A社の利益は上がり、B社の利益は下がるはずだった。
ところがどっこい、両者とも損失(「Lose-Lose」)を負ったのである。
これは「支配」(「Win-Lose」)よりも「協力」のほうが、利益を上げられる(「Win -Win」)ということを証明している。

企業間の連帯などを見ていると、時代が「競争」から「共生」へと移り変わってきたことがわかる。
祈りの法則でも「たらいの水をこっちにかきよせると脇を滑って逃げていくが、むこうに押し出してやると脇をすべってもどってくる。」
他者への思いやりのある人ほど幸運が引き寄せられるのだ。