ムーン・タイム | New 天の邪鬼日記

New 天の邪鬼日記

小説家、画家、ミュージシャンとして活躍するAKIRAの言葉が、君の人生を変える。

 「人生をやり直せるとしたら、男と女のどちらに生まれていた方がよかったですか?」
 君はどっちかな?
 この質問を、
 総合地球環境学研究所(京都市)と統計数理研究所(東京)が日本、中国、韓国、台湾、香港の男女に比較調査(回答数7629人)した。
 男性ではいずれの国も「男に」が多数を占めた。
 オレは天の邪鬼なんで今度は女に生まれてみたいけどね。
 おもしろいのは女性の回答だ。
 中国と台湾は「女に」と「男に」がほぼ同じだった。
 日本、香港、韓国では、「女に」が「男に」を上回った。
 しかもその割合が最も高かったのは日本である。
 「儒教思想の影響もあって男性優位の傾向が強い東アジアのなかで、日本がいち早く近代化したことの反映ではないか」と説明されていたが、理由はどうあれ自分の性を肯定できるのはいいことじゃないか。
 スエット・ロッジの儀式のとき、生理中の女性は参加できないと書いたが、デニス・バンクスが教えてくれた「ムーン・タイム」という考えをもうちょっとくわしく説明しよう。
 ラコタ族やオジブワ族は、大地を母、天を父、月を祖母と擬人化して考える。グランマザー・ムーン(おばあちゃんの月)が、植物や昆虫や魚や動物などの種を蒔く時期を決める。
 魚や蟹など多くの海洋生物が満月の夜に産卵をおこなう。月に面した側の海は引力によって、反対側は地球の自転による遠心力で、両面が満ち潮になる。そこに海水がもっていかれるため、間の部分は引き潮になる。
 地球(地表)も人間も70%を水が占めている。人間というプチ地球は体のなかに海をもっているのである。
 女性の生理周期は月と同じ28日であり、生理という浄化の時を「ムーン・タイム」とネイティブ・アメリカンは呼ぶ。
 ムーン・タイムの女性にはとても強いパワーが宿ると考えられている。古くなった生命を洗い流し、新しい生命が宿る準備を整える時期だからだ。自然界では肥沃な土壌をつくる洪水や老木をなぎ倒す嵐などにたとえられる現象だ。
 そのように強い力をもった女性がスエット・ロッジに参加すると儀式自体を破壊してしまう危険性がある。生理中の女性がスエット・ロッジに入れないのは、女性蔑視どころか、その力を畏れ敬うからだ。
 伝統的な村では生理中の女性がこもる「ムーン・ロッジ」という小屋があった。
 男はもちろん一般の女性たちも近寄ることはできない。氏族の女性リーダーであるクラン・マザーの指示に従って、世話役の女性たちが食事を運んだり、洗濯したり、体を拭いたりしてくれる。
 いっさいの日常的な瑣事から解放されたムーン・タイムの女性の仕事は瞑想である。
 月と語り合うのだ。
 月のおばあちゃんグラン・マザー・ムーンは、ムーン・タイムの女性をとおして、深遠な智恵と女性が生きる道しるべを教えてくれる。
 答えは夢にあらわれる。
 朝起きると、クラン・マザーにどんな夢を見たか話す。すると彼女が長年の経験から夢を解釈する。
 恋人や夫との関係、家庭のいざこざ、トウモロコシの種まきの時期、女として生まれてきた意味など、さまざまなトラブルの答えを月が示してくれるのだ。

 日本をはじめ先進国では生理を、「ケガレ」たもの、不浄なもの、恥ずかしいものとして教えられる。
 「源氏物語」(900年)には、宮廷の女性が妊娠すると宮廷をはなれなくてはいけない「宮下がり」という習慣が描かれている。天皇の「スメル=澄める」という概念が血や死によって「ケガレ」るからだという。
 同じく10世紀ごろの中国の仏典「血盆経(けっぽんきょう)」では、「血の穢れ多きゆえに地獄に堕ちた者」と女性を定義している。
 古代の母系制協調型社会が父兄制支配型社会に移行し、ムーン・タイムに対する畏れと敬いが「不浄」「穢れ」に貶められ、神聖なムーン・ロッジが監獄のような隔離小屋へと曲解されたのだ。
 不健康な迷信は現代においてさえ引き継がれ、生理の本当の意味を誰も教えてくれない。
 それどころか役割分担を不平等とかんちがいした男性支配層が生理休暇を取り上げ、生理中の女性を下等動物のように見下す。
 ギャンブルなどで使われる「ツキ」がまわってきたという言葉どおり、生理はラッキーチャンスである。
 自分が大いなる自然と分かちがたくつながっていること。
 自分が新しい命を生み、子どもたちを導く魔法を授かっていること。
 自分が宇宙から智恵を受けとるメッセンジャーであること。
 今まで憂鬱だった生理の日には、ちょっと月を意識して瞑想してみたらどうだろう。
 とくに満月や新月には「今グアテマラの海岸では海亀たちが、カリフォルニアの海岸ではグルニオンというイワシの群が砂を掘って産卵しているな」とか、「カキやカニやハマグリや珊瑚もあたしと同じ落ち着かない気分なのね」とか、「チンポみたいな竹から生まれたかぐや姫に月の使者がウイスパー型宇宙船にのってやってきて女になったのね」とか、
 ムーン・タイムの女性だけに降りてくるメッセージを受信できるって、うらやましい。
 インディアンの長老がこんなことを言ってた。
「男は血を流して命を奪うが、女は血を流して命を産みだす。これじゃあどう考えたって男は女に頭があがらないだろう」

 最近布ナプキンが世界的ブームである。
 アメリカやカナダ、オーストラリアを中心に広まり、日本でもやっと「布ナプ派」がふえはじめている。ムレやかぶれがなくなり、生理痛が緩和されるらしい。
 エコロジー的にはこんな計算もある。10歳から50歳まで毎月5日間、1日5枚使い捨てナプキンを使うと、40年×12ヶ月×5日×5枚=12000枚。もし全人口の半分である女性(第三世界は布ナプだが)がみんな使い捨てナプキンを使うと、12000枚×3000000000人=36000000000000枚。
 むむっ36兆か? 0が多すぎてわからん。
 オレにはダイオキシンうんぬん言う資格がないけど、おもしろそうだから1度使ってみたら?
 布ナプキンメーカーの通販サイト
 布ナプキン使っている人のスレ

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★6月3日(金)青山COZMO'Sカフェ 開場17:00~ 開演19:00~
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