みんな新年早々、驚いたでしょ。
背景が変わったり、広告とかついちゃって。
このアメーバ・ブログは、オレがアニキと呼ぶ山川健一さんが文芸の編集長してるし、友人の素樹文生や田口ランディさんも書いてる。
んで、ランディさんに電話で相談した。
「オレもブログで書こうかなって思うんだけど」
「えっ、なんでまた?」
「いや、携帯でも日記を読んでもらいたいから」
ランディさん、大爆笑である。
「携帯もってないAKIRAさんが、携帯もってる人のために書くなんて!」
そんな笑わないでもいいじゃん。こうなったら意地でも電車で携帯見てる人を笑わしてやる! 泣かしてやる!
道場破りじゃけん、ぜってーランキング1位獲って賞金せしめてやるけえの。akiramania一家でこのシマぶんどろうぜよ。
大晦日は紅白なんて見ずに、ずっと PRIDE 男祭りとK-1を見てた。柔道金メダルの瀧本誠にも泣いたし、魔裟斗と神の子キッドの対決は凄かったねえ。空手やってたせいもあるけど、けっこう格闘技好きなのよ。
どうして男ってケンカが好きなんだろう?
霊長類の行動研究者リチヤード・ランガムによると、父系集団をつくり、隣接集団と縄張りを争い、若いメスを他の集団と交換する(宥和政策と近親交配のリスクを減らすため)という極めて珍しい生態をもった動物は、4000種の哺乳類、1000万種の動物のなかで、チンパンジーと人間だけなんだって。
連日のように殺人事件や幼児虐待が報道されるが、「仲間を殺すのは人間だけ」という迷信は動物行動学によってとっくに否定されている。
インドのハヌマン・ラングールという猿は一夫多妻制のハーレムをつくっていて、それを乗っ取った新しいボスはまえのボスの子どもを皆殺しにする。ゴリラは成人したオス同士では争わないが、メスを手に入れるためにその子供を襲う。人間と遺伝子が1%しかちがわないといわれるチンパンジーはもっと残酷だ。チンパンジーは乱交型なのに、自分の子孫の可能性もある赤ん坊を殺しむさぼり食うのだ。
竹内久美子の計算によると、もし日本人がハヌマン・ラングールだったら年間数百万もの子どもを殺しているはずだが、年間の殺人事件は大人もふくめて1700件ほどだ。
実際殺人事件も昔より減少している。1956年の殺人事件は2862件あったのに、1996年には1242件と減っている。少年犯罪が増えていると世間は騒ぐが、若者による殺人は激減し逆に高齢者による殺人が増えている。
基本的に、人間はきわめて平和的な動物なのだ。
しかし戦争、殺人、強姦、家庭内暴力など、暴力の起源はどこにあるのだろう?
ものすごく極端にいうと、やっぱ精子戦争にいきつくなあ。
精子は軍隊のように役割分担が3つに分かれている。受精能力があるのは全精子中わずか10%のエッグ・ゲッターだ。残りの90%は尻尾をからめて防護網を築くブロッカー、敵の精子を頭突きで殺すキラーである。
あとからはいってきた他人の精子を奇形となった老兵ブロッカーが防ぎ、キラーは敵に頭突きを食らわし、アクロシンとヒアルロニダーゼなどの酵素を注いで毒殺する。そのあいだにエッグ・ゲッターはたったひとつの卵を獲得するのだ。
どう、フットボールやサッカーや軍隊とそっくりでしょ。オレの独断と偏見によると、
すべてのスポーツや格闘技は精子戦争がモデルだ。
ジェロム・レ・バンナやボブ・サップは最高のキラー精子だろう。K1やPRIDEに男女そろって熱狂するのは、当然だよ。男は狩りや戦いのために上半身を発達させたし、女だってより強い遺伝子をゲットするために進化してきたんだ。
何百万年ものあいだ肉体的な暴力は否定されるどころか、賞賛されてきた。
ただし暴力が肯定されるのは、大量殺戮兵器ができるまえの話だ。ボタンひとつで何万人も殺せる兵器をつくってしまったオレたちは、今こそ真剣に暴力について考えなければならない。
それだけが人間に与えられた最大の武器、
知力だ。http://www.akiramania.com