トリプルファイターについてⅡ | 北条明の世界

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円谷プロ画報

2016年10月17日から2017年4月14日まで、ウルトラチャンネルで、「トリプルファイター」(第17話・第25話は、「戦え!トリプルファイター」)が配信された。

ネット上で話題となった「レッドマン」に続く、ウルトラチャンネルリバイバル配信第2弾であった。

「トリプルファイター」は、「レッドマン」のように、ネット上で盛り上がることはなかった。

ただ、個人的には、23年ぶりくらいに見た貴重な半年間であった。

 

以前書いたように、「トリプルファイター」は、LD-BOXを持っている。

しかし、レーザーディスクは、テレビにつないでいないし、でかくて扱いにくいし、子育てで時間もなく、見ていないDVDも多数あるということで、一回見ただけで、その後は見ていなかった。

今回、ネットで配信されるということで、久しぶりに見てみることにした。

 

見て感じたのは、子どもの時感じたように、「トリプルファイター」はすごく面白いということであった。

LDで見た時は、正直、もっと面白い作品だと思っていたのに…と感じていた。

確かに、前半は少しまどろっこしい話もあった。

しかし、今回は、翌日の配信がすごく楽しみだった。

 

なぜ感じ方が違ったのかというと、LDで見た時と違い、極力、毎日1本ずつ見ていったからではないかと思う。

もともと、「トリプルファイター」は、月曜日~金曜日まで、毎日放映され、5本で一話完結というスタイルである。

今回の配信も、毎日、1本ずつ配信された。

もちろん見れない日もあったが、まとめて前日分を見るのではなく、一日遅れにして、一日に1本ずつ見るようにした。

本放送当時に近い見方をしたのだが、もともと、この形式で放送されるという前提で制作されていたということだと思う。

つまり、まとめて5本続けて見るのではなく、毎日1本見るという前提で構成されていたということである。

 

あと、LDでは、各話の第1回目とLDの面の最初の回にだけ、主題歌が収録されていた。

つまり、途中の回は、主題歌がなく、いきなり話が始まっていた。

やっぱり、あの主題歌を聴くことで、気持ちが高揚し、作品世界に入っていけるという効果があったのだと思う。

 

キャラクターとしては、早瀬3兄弟がとても魅力的である。

哲夫、勇二、ユリが、長男、二男、妹の特徴がよく描かれていて、3人のやりとりが微笑ましい。

 

あつしは、前半は、デビラと戦うことが多かった。

バック転ができるのはすごいが、正直、子どもに負ける戦闘員って何だよって思っていた。

後半は、基地に出入りするものの、デビラと戦うことはなくなった。

この方が自然な感じがした。

地球人のレギュラーキャラが他にいなかったので、最後、早瀬兄弟を見送るという重要な役割を担うこととなった。

 

他では、やはり、ケリー岩崎が印象的である。

円谷プロ作品は、以前登場したキャラクターが最終回に再登場するということが、第2次怪獣ブームの頃まではほとんどなかったのだが(「セブン」のクラタと「A」の夕子くらい?)、ケリーは再登場し、しかも死んでしまう。

それだけ、スタッフにも印象的なキャラクターだったんだと思う。

他には、マヤやS48号、森夫、草下などが印象に残っている。

 

とにかく、各ファイターに変身して、それが更にトリプルファイターになるというのがかっこいい。

ただ、各ファイターのファイターキックとかが、後半使われなくなったのは残念だったし、スクリューパンチはもっと多用されていると思っていた。

トリプルファイターは、ほとんど無敵で圧勝である。

必殺技は、トリプルキックだけだと思っていたが、トリプルネックロックもけっこう使っている。

ヒーローがピンチになるドキドキハラハラ感も好きであるが、完全無敵というのもかっこいい。

 

ミラクル・シグナルは、第2話で、オレンジ→黄色→緑と変化し、ナレーションで説明もされるが、第9話では、グリーンファイターが弱っているのに緑にならず、逆に第10話・第11話では、変身後から何故か緑になっていたり、せっかくの設定がうまく活かされていなかったのは残念だった。

 

トリプルファイターが、金曜日以外に登場するのは、第6話(火曜日)と第26話(木曜日)以外に、第3話でも、木曜日に登場していた。

 

宮内国郎氏の音楽は、主題歌や挿入歌をアレンジした曲をはじめ、とても名曲である。

ただ、「マン」や「Q」の曲の流用は、どうしても、その作品のイメージが強すぎるせいか、違和感を感じた。

 

配信中、ウィキペディアを見ていて、例外もあるが、各ファイターが月曜日~木曜日に登場すると書かれていて、配信を実際に見ていて、そんなに登場してきてない感を強く感じていた。

それで、調べてみた。

最初の方の話数は、記録していなかったため、記憶と、かめ吉さんのgooブログ「あしたはきっと特撮日和」を参考にしているので、もしかすると間違っているかもしれない。

 

それで、結果は、

月・火・水・木・金…2回(第3話・第9話)

月・火・水・金…1回(第1話)

月・水・木・金…1回(第4話)

火・水・木・金…1回(第2話)

火・水・金…2回(第6話・第13話)

火・木・金…2回(第15話・第23話)

水・木・金…2回(第20話・第24話)

水・木…1回(第26話)

水・金…1回(第17話)

木・金…7回(第5・8・12・14・16・19・25話)

金…6回(第7・10・11・18・21・22話)

であった。

 

半分の話が、木曜日以降に、初めてファイターが登場している。

それだけ、ドラマを重視していたというのが感じられる。

 

こんな記録をつけてしまうくらい、今回の配信は真剣に見ていた。

23年前に感じた「トリプルファイター」への軽い失望感は、完全に払拭された。

「トリプルファイター」は、毎日1本ずつ見ることで、その面白さが感じられるということもわかった。

とても有意義で、懐かしさと自分の「トリプルファイター」への思いを感じられた半年間であった。