映画『蛍火の杜へ』の感想 | アキラの映画感想日記

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映画を通した社会批判

儚い恋

 

 

蛍火の杜へ

 

どことなく"夏目友人帳"シリーズに似てるなという感覚で見ていたら、やっぱりスコア担当が吉森信だった。テーマ的にも妖怪男子との恋って似たような要素の作品だが、この手のアニメって最近じゃ"神様はじめました"とか"いなり、こんこん、恋いろは"とか"かくりよの宿飯"とか結構多い。それらに比べるとこのラブストーリーはシンプルで儚くじんわり胸に沁みる。このヒロインが恋した妖怪は人の肌に触れると消えてしまうのだ。どんなに抱きしめたくとも抱きしめられない。その切なさが胸を打つ。そしてそれらの感情は雄大なる自然の時の流れの中に儚く消える。まるで白昼夢のように。かつては宮崎アニメでの久石の猿真似呼ばわりされた吉森だが、この手の空気感を曲にするのは久石より上手い。ちなみに中の人(キャスト)の一部やスタッフも夏目とほとんど同じって事で絵も含めて全体的に演出の空気感が似ていたのも納得。