初めて逢ったあの日のように
劇場版 はいからさんが通る
後編 ~花の東京大ロマン~
前作ではヒロインが将校を追って大陸へ渡る所で終わっていたので今回は大陸を舞台にした話になると思いきや満州での件はささっと切り上げて再び舞台は日本に戻ります。それにしても恋敵として登場する編集長の髪形は、これぞザ・少女マンガって感じ。ベルばらのオスカルかよって天然カールのかかった長髪。物語は大正ロマンでも画風は典型的な少女マンガタッチ。この後編では物語の方も多少少女マンガならではの悪い病気が出て来る感じ。それは互いの気持ちを確かめもせずに互いを想いながらも勝手にそれぞれがウジウジと思い悩んでしまうという定番の展開。事情を知ったのなら気持ちを確かめた上で普通に信じて待っていればいいものを勝手に暴走して別の相手と結婚しようとしたりして。そこへ関東大震災って時事の使い方の上手さにはストーリーの見事さを感じさせられた訳だが。
それにしても、このヒロインは結婚しようってえのに相手を「編集長さん」と名前で呼ばないのは妙な感じ。こいつの恋のライバル的な言動は臭過ぎたけれど、それまで仮面家族な感じだった親との意外な絆にはほろっとさせられたりもしました。それから再会シーンとか所々で見事に前作での伏線を回収してる感じで、まとまりとしてはちゃんとしていました。ただ前作で色々と期待させてくれた割には少しばかり肩透かしな印象だったので私としては前作の方が面白く見れました。