さよなら、さよなら欧州映画
さよなら、さよならハリウッド
「何だこれは?目暗が撮ったとしか思えない」に爆笑。元妻を寝取った男の製作で映画を作る事になった元巨匠。カムバックを夢見て話に乗るが、そのストレスから目が見えなくなってしまう。それを隠して現場に出る為、中国人カメラマンの通訳を抱き込んで、周囲を欺くが、あまりにメチャクチャな指示にカメラマンが怒り出し指示を伝えられない通訳をクビにしろとわめき始める。
この作品、ハリウッドではなくフランス映画界の評価を皮肉っている様にも取れる。確かに元巨匠が作った一見破綻していて意図を感じられない程の奥深さのあるインプロビゼーション重視の作品というのは好意的に受け取られる傾向があるが、この作品の様な事情で本当に意図がなくても高評価する程ヌケているだろうか。いくら芸術嗜好でも今更ながらにダダイズムで喜ぶとも思えない。むしろカンヌ関係者が見たら怒ってしまいそう。それにしても、6月に新作『メリンダとメリンダ』が来るとはペースが速い。確かこれの前に劇場で見たのが『セレブリティ』だったから、結構劇場で見逃している。毎回ステディに必ず劇場で見ようとは思わないが軽く笑いたい時には自然とガーデンプレイスに足が向く。