児童サッカー
裸足の夢
21世紀最初にインドネシアから独立した東ティモールで子供たちのサッカーチームを作った韓国人の話。彼は元々実力のある選手だったようだが、そのプレーを見せるシーンがなかったのが少し残念。単に運が悪く頭も悪い残念な奴って印象だけで始まる。だから成り行きだけで話が進み主人公の信念みたいなものがどうしても後付けの理屈に聞こえてしまう。ただ思いつきで突っ走ってしまう単細胞だからこそ裏のない正直者の魅力がある。それが周囲の人間を少しずつ魅了して巻き込んでいく感じがサクセスストーリー系ドラマの気持ち良い所。別に意義深くはあっても成功はしていない訳だが。まあ深作健太の『僕たちは世界を変える事ができない』にしても軽い気持ちで成り行きの思い付きから始まっても、それが意義深い結果を生むって事もある。あさましい私利私欲で始めた詐欺のようなビジネスが慈善活動へと変貌してゆく過程が自然な成り行きだけで進んでしまう感じが妙に爽やか。