映画『恋とオンチの方程式』の感想 | アキラの映画感想日記

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映画を通した社会批判

恋とオンチの方程式

 

 

松葉杖ライダー見参

 

加賀映画人といえばウチの本広先輩が有名な訳だが、この香西志帆もコトデンを扱った地元ネタでデビューし今回は本広先輩と組んで再び地元ネタで笑かしに来る。バスガイドが大手企業の二代目御曹司を射止めるという典型的なシンデレラストーリー。このヒロインは幼少時代に歌手を目指したがオンチ過ぎてオーディションで大恥をかいたトラウマから人前で歌を歌えなくなっていた。そんな彼女に課せられた結婚の条件は人前で歌って踊って拍手されるアイドルになる事。元有名音楽プロデューサーである幼馴染が作った曲でデビューが決まったが一向に彼女のオンチが治る気配はなかった。ってな感じで典型的なイベント路線へと御都合主義の予定調和に進みます。それだけに前作以上に安っぽいコントのような内容になっていました。いくら同郷とはいえウチの本広先輩と組んだのは失敗だったかも。ほとんど本広テイストに染められていて、わざとらし過ぎる定番ネタとお約束の連続。安心して笑える反面、展開が簡単に読めてしまいます。

 

それこそ母親との会話とか飄々とした感じが笑えるけど予定調和感がパない事になってます。やはり元からコテコテが本広さんの好みって所もあるだろうけど商業市場で売れる記号を追い続けて結果パターナリズムに毒され過ぎています。とにかく空いた時間で普通にうどんを打っていたり御当地ヒーローショーで主人公がヒーロー役をやらされたり、いわゆる特撮文化好きな本広的フェチズム全開で店の暖簾がユースケ主演で撮ったご当地ヒーロー映画『UDON』のロゴそのまんまだったりして香西志帆よりも本広先輩の自己主張がやたら強い内容になっています。ただ今回は露骨にうどんのシズル感を煽るような演出はなされていないものの、それでも御曹司君があまりに美味しそうに食っているものだから見終わった後、たまらず友人を誘ってうどんを食いに行きました。