映画『TKKGと謎のマインドマシン』の感想 | アキラの映画感想日記

アキラの映画感想日記

映画を通した社会批判

TKKGと

謎のマインド・マシーン

 

 

瞳を輝かせた少年

 

これは単純にすぐに商品としてパッケージ化できそうだね。今回のドイツ映画祭で出逢った作品の中じゃ抜群にエンタメ度が高い。子供向きとはいえ侮るなかれ。まるでリチャードドナーの『グーニーズ』みたいな冒険活劇の中で友情を語る。いわゆる『飛ぶ教室』の原作者と監督が再び組んだ少年探偵シリーズの一部。今年は割と閑散としてたドイツ映画祭もこの回は他の回の1.5倍位は繁盛してた。上映後のティーチインでヴィーガント監督が「今日も沢山の子供たちに見てもらえて嬉しい」みたいな事を云ったので振り返ると、そこには瞳を輝かせた少年たち。なるほど、やはり客層の多くは家族連れや目の肥えた賢い小中学生。

 

孤児が次々と姿を消す怪事件。時を同じくしマインドマシーン(脳細胞の働きを活性化させ子供の学習能力を上げる発明品)を開発した青年天才発明家ケビンも失踪。彼は両親を失って以来、心にあいてしまった穴を忘れ去ろうと研究に没頭しこの発明に至っていた。そして近くにキャンプに来ていた探偵団も謎の誘拐集団に襲われる。彼らのリーダーもまた父親を失っていた。だが彼は仲間にこう云う。「確かに辛いけど僕には君たちがいるから寂しくなんてならない」彼はケビンにも手を差し伸べようとする。心の穴を埋め合える仲間。それがいかに大切かを爽やかに語っています。