映画『グラディウス』の感想 | アキラの映画感想日記

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映画を通した社会批判

グラディウス~希望への奪還~

 

 

キエフで内ゲバ

強大なモンゴル帝国とドイツ帝国の間にスラヴ民族がキエフ公国を立ち上げた頃の内ゲバ話。純ロシア人を意味する"ルーシ"の国。現代でも純粋なロシア人の割合はベラルーシとウクライナが最も高く皮肉にも現在のロシアはスラヴ民族よりアジア系やペルシア系やアラブ系等の混血ロシア人"ロシュキ"が多い他民族国家になっています。それだけにソビエトの頃に我々がロシア人に対して抱いていた好戦的なイメージは正確には戦闘民族の末柄でソビエトの軍事を担っていたウクライナ人の方が近い。むしろロシアは一概には掴み所がない多様性の国です。このウクライナ映画に描かれるルーシ像は正にウクライナを中心とした旧ソビエトの美徳に近い。それこそ大雑把な気質で気の良い男たちと勇敢な女たちと聡明な王族と猛々しい兵士たち。そんな理想像が今作の冒頭には露骨に描かれています。こいつらがキエフをモンゴル帝国から守る話かと思って見ていると王族が兄弟同士でいがみ合いを始めルーシ同士で殺し合い、その果には敵であるはずのモンゴル側と手を組んで内戦を収めようとまでします。それでいて殺し合った末の悲哀や怨念みたいなものは一切感じさせない。これもルーシの美徳のひとつです。だからウクライナもベラルーシもロシアも好戦的で戦争が強い。ただ映画としては割と悲惨な事が起きているのに陽気なトーンが続いて抑揚がありません。ソープオペラを日本ではメロドラマと呼びメロディだけで泣かせる陳腐なドラマと揶揄する訳だが、この作品に関しては鼓舞するような単調なメロディが途切れないって意味でメロドラマと呼びたくなります。それこそ大河ドラマ並の情報量を無理矢理詰め込んだ感じの展開の早さでどんどん物語が進行する訳だがトーンに切れ目がないものだから細かい裏切り劇の内容が頭に入り辛くて単純にアクションを楽しませるだけの映画になってしまっています。そんで同族で殺し合いながら「ルーシの未来は明るい」みたいな。なるほどユーゴと同じで殺し合いに対する感覚が全く違うようだ。そんな訳でマイダン革命以降もポロシェンコ政権による民族浄化でルーシ同士が殺し合いバイデンの金儲けの為にロシアまで巻き込んでルーシ同士が殺し合う。その主観において喜劇的な歴史にどこまで我々日本人はエンパシーを働かせられるだろうか?バカな日本メディアだけは民度の低い日本人に合わせてメロドラマ風の感動ポルノにしてるが、そう単純な話ではない。

ちなみに日本はキエフをキーウと呼ぶなんて国民感情を逆撫でするような馬鹿っぷりを晒してゼレンスキすらも引かせてたけど「まあ金出すならバカな猿でもいいかwww」てのが先方の正直な気持ちでしょう。これは私も同感です。どうせ親米クソジャップみたいな卑しい猿は自業自得で飢饉と疫病を悪化させ滅びるから。ウクライナの公用語はロシア語でありウクライナ語を習えるのはごく一部の裕福なネオリベ層だけです。スマホで情報発信できるのも海外に出れるのも裕福な層だけであり、そいつらは欧米的価値観に腐っています。ごく一般的な庶民にスマホを買えるだけの貯蓄はありません。つまりポロシェンコが親露派への民族浄化と称して行っていたのはネオリベ的価値観に腐った高所得層による庶民への踏み殺しなのです。だからウクライナの大衆は虐殺を止めさせる為に親露派を称したポピュラリスト役者ゼレンスキを民主的に選んだが、そのウクライナ国民を裏切って国賊ゼレンスキは欧米利権に走り虐殺を続行した。だからロシア軍が制圧に乗り出さざるを得なかった。そんな背景を知っていればスパムメールレベルの米国大本営発表のデマゴギーには騙されないし、その程度の報道はロシア介入以前からアジアでもアラブでもアフリカでも普通に流れていました。それを知らないのは日本人が有色人種の報道を見下す卑劣なエセ白人レイシストだからです。それこそ大東亜戦争と同じで脱亜入欧を掲げた薄汚いクズジャップ大衆のアジアへの差別意識に媚びたヘイトポルノを朝日新聞が撒き散らし続けたのと同じ過ちを現在の日本人は繰り返しているのです。ルーシであるウクライナ庶民がキエフをキーウと呼ぶ事をどう思うか?「どーでもいい」です。そもそもが交じり合っているし、それを殺し合わせる鬼畜米と親米売国ゼレンスキ政権は庶民殺しのネオリベ人非人です。ただ好戦的な連中だけに内ゲバで殺し合う局面は幾度となく繰り返されているので利用され易いのです。そんな乱暴な連中だが、それが爽やかに感じられてしまう今作の見せ方は正にルーシ的な美徳そのものに感じられます。ウラー!と君主を守って命を捨てられる連中の気概は侍の時代には日本にもあったはずの美徳。明治維新以降の脱亜入欧でクズ化し続けた日本人は今やアジアで最もみっともない土人蛮族。君主制の美徳に生きた時代のような仁義を取り戻さなければ、もはや根性腐ったクズジャップは自らの愚劣さ故に自滅します。