『2人の5つの分かれ路』の感想from映画生活 | アキラの映画感想日記

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映画を通した社会批判

2005-10-12の投稿

ふたりの5つの分かれ路

 

 

決別できず

 

先日、私にオゾンを紹介してくれた同僚の女性が会社を辞めました。

彼氏付き10歳以上年上だけど好きな人だったので少し寂しくなった。

下心アリで初めて『スイミングプール』を劇場で見て以来、ビデオで

『8人の女たち』→『焼け石に水』→『まぼろし』→『海をみる』→

『クリミナルラバーズ』と見たが、最後に見たこの作品はその中では

最低でした。オゾン作品って、いかにも一般的なドラマ的な演出から

一歩リアリズムに近づいた空気とファンタジックな悪意はあるものの

扱う話自体はドラマの枠を外れない面白さがあったけど、この作品は

テーマ自体と男女関係のリアリズムにハマり過ぎた印象を受けました。

 

出会いと別れに同じ監督の作品が見れるとは、縁を感じ期待していた。

別れる理由がありつつも曖昧に誤魔化し惰性で続いてしまう2人の関係。

心は交わらなくても肉体だけは交わる。『渇望』みたいな事なのだろう。

出逢いから離婚朝廷までの5つのエピソードが遡る形で構成されている。

感覚的にも新鮮味はなく時間軸か戻った所で先の推測がついてしまった。

あまりにガッカリしたので、これを機にオゾンの作品を見るのはもう

止めようとも思ったが、きっとそんな事を云ってもこの2人のように

何だかんだ云ってこれからもダラダラと関係を続けてしまうのだろう。