2010-08-27の投稿
ロフト.
火遊びもほどほどに
5人の男が共謀して浮気に使っていたロフトで起こった殺人を巡るサスペンス。我々小市民はロフトと聞くと屋根との隙間にある狭いスペースを思い浮かべる。そんな所でエッチしても屋根に頭はぶつけるわ足を踏み外して落ちそうになるわセックスには向かない場所。でも映画に登場するロフトは大きなマンションの天井裏を改装して作った部屋だから悠々とセックスできるって訳だ。密室殺人って事で、このロフトを使っていた5人のオヤジが互いを疑い合う。彼らの過去を遡る事で起きるどんでん返しに次ぐどんでん返し。今風のエフェクト使いまくりで映像的に飽きさせない内容。スチュエーションモノならではの工夫された脚本で小気味よく進むストーリー。少々強引ではあるが、ちゃんと動機や細部の仕掛けに伏線を引いて納得できるやり方で話をひっくり消す。
この物語で浮き上がる問題はセックス観の違いって所だろうか。遊び慣れている男にとってはたかがセックスでも、そうは感じない男も多い。本気で離婚を考えるほどのめり込む。個人的にはそっちの方がマトモな神経に思える訳だが。秘密を共有する仲間たちはそんな普通の人々。むしろモテない男の方が多い。そんな中で片っ端から手を出せばドロドロになる事は必然。束縛し過ぎる男も困るけれど無節操に抱きまくる男も困る。いや別に好きだから抱く分には問題ないが、それによって生まれる感情にあまりに無神経過ぎると困る訳だ。そこに責任を持てないのならプレイボーイを気取って遊びまくるべきじゃない。その事で払わされるツケはあまりに大き過ぎるから。
