2007-04-02の投稿
シリアの花嫁
コッソリ領土拡大
ゴラン高地。度重なる中東戦争で宙に浮いた地域。この村の人は一度シリアに籍を移すと再度戻る事ができない。この作品では村を出てシリア側に嫁ぐ花嫁を中心に彼女の家族が置かれた微妙な状況を見せるホームコメディ。親に従い地元の男と結婚した長女。ロシア人女医と結婚した弁護士の長男。シリアに嫁ぐ次女。結婚しないで女遊びを続ける次男。ユダヤ系と恋をする末娘。長女は封権的な夫に自立を阻まれ長男は裏切り者として絶縁され末娘は密会がバレて自宅謹慎。過程と政治的立場の板挟みになる父。それぞれが抱えた苦悩が久しぶりに全員が集まった結婚式での珍騒動を通して軽快に語られています。
一応、中東ではヒットしたらしい。この微妙な状況に対し誰を責めるって話でもないんだけど、ユダヤ人のセコさには少々苛立たされる。我々の良識に照らし合わせても卑怯と云える。まるで気付かれないようコッソリと国境線をズラして少しずつ領土を拡大するかのよう。さり気なくシリア人のパスポートにイスラエルの出国印を押して知らん顔してるけど、そこは正確にはイスラエル領じゃないんだから。こーやってさり気なく争いの種をまいて反撃されたら被害者面して制裁って名目で領土を広げちゃうんだからイスラエルは中東の寄生虫だと認識されても仕方ない。本人たちは悪気はないんだろうけど、この気質は個性と認めるにはちょっと問題が多い。彼らの気質は常に仲間意識や友情よりも私欲を選択してるって印象を受けちゃうから。